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2002 年度 実績報告書

マントル遷移層の密度と地震波速度の計算機シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 13640482
研究機関姫路工業大学

研究代表者

松井 正典  姫路工業大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90125097)

研究分担者 萩谷 健治  姫路工業大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70237907)
キーワードマントル遷移層 / 地震波速度 / 計算機シミュレーション / 高温高圧 / マントル鉱物 / 分子動力学法
研究概要

パイロープ-メージャライト系ガーネットはマントル遷移層の重要鉱物である。平成14年度は、分子動力学(MD)法を用いた計算機シミュレーションにより、パイロープ、メージャライト、グロシュラールガーネットの結晶構造と弾性定数を高精度で求めることを試みた。結晶のポテンシャルエネルギーを、クーロン項、ファンデァワールス引力項、反発項から成る二体間相互作用の和で表した。加えて、酸素イオンについては、結晶内における多体相互作用を取り扱うべくbreathing shell modelを適用した。
その結果、3ガーネットとも、極めて高精度でそれぞれの結晶対称性、弾性定数の実測データを再現することに成功した。引き続いて、マントル遷移層を想定した高温高圧下における、それらガーネットの構造と弾性計算を継続中である。
また、最近、地球深部を想定した高温高圧下における圧カスケールの精度が大きな問題になっている。我々は、マルチアンビルセルを用いた、金とMgOの放射光同時X線回折データに基づいて、従来良く用いられている金圧力スケールが、マントル遷移層の温度圧力条件下では、圧力を1.4(3)GPa低く見積もりすぎることを明らかにした。
これらの計算機シミュレーションによる研究に加えて、シミュレーション結果を実測値と比較するため、Caを含んだ、パイロープ-メージャライト系ガーネットの単結晶をマルチアンビルセルを用いた高温高圧合成実験を用いて作成し、その結晶対称性を4軸自動回折計を用いて詳細に検討した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Matsui: "Comparison between the Au and MgO pressure calibration standards at high temperature"Geophys.Res.Lett.. 29. 6-1-6-4 (2002)

  • [文献書誌] 松井正典: "MgOの温度-圧力-体積状態方程式のMDシミュレーション"高圧力の科学と技術. 12. 120-125 (2002)

  • [文献書誌] V.Sedykh: "Relationship between the structure modulation and cation non-stoichiometry in the "Bi-232" ferrate"Physics C. 377. 553-560 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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