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2002 年度 実績報告書

含水鉱物の結晶構造の違いが及ぼす水素同位体分別

研究課題

研究課題/領域番号 13640491
研究機関学習院大学

研究代表者

垣内 正久  学習院大学, 理学部, 助手 (60146321)

キーワード含水鉱物 / 結晶水和物 / 水素同位体 / 飽和水溶液 / 水蒸気 / 飽和水蒸気圧 / 同位体分別係数 / 結晶構造依存性
研究概要

塩化コバルトの六水塩および塩化ニッケルの六水塩における結晶水和物-飽和水溶液(母液)間の水分子の水素同位体分別係数の測定を行った。塩化コバルトに関しては、この水素同位体分別係数の温度依存性を10-48℃間で求め、温度の低下とともに結晶水の水素同位体比は母液(溶媒)よりも0.5-1.5%低くなることを、本年度の日本地球化学会の年会(鹿児島)で報告した。25℃においては、塩化ニッケル六水塩の方が塩化コバルト六水塩よりも約1%大きな水素同位体分別を示した。また、塩化コバルトの二水塩における55,60℃における同位体分別係数の測定も行った。塩化コバルト二水塩に取り込まれた水分子の水素同位体比は母液よりも約5%も低くなり、六水塩の水素同位体比よりも約4%低いことが明らかとなった。
また、25℃において、塩化コバルトと塩化ニッケルの飽和水溶液-水蒸気間の水素同位体分別係数の測定も行った。こちらは、塩化コバルトの飽和水溶液のほうが塩化ニッケルよりも約1%大きな水素同位体分別を示した。
これらの測定値との比較のために、昨年度備品で購入したキャパシタンスマノメータの精度の検査を行い、0℃と25℃においてH_2OとD_2Oの蒸気圧およびその蒸気圧差が、文献値と比較して±0.02mmHgの誤差内で測定出来、その値が信頼できることを確かめた。その上で、25.10±0.02℃の恒温槽を用いて、H_2OおよびD_2O系における塩化コバルトの飽和水溶液と、その結晶水和物(CoCl_26H_2OとCoCl_26D_2O)の飽和水蒸気圧およびその差圧を測定した。結晶水和物の解離圧は飽和水溶液と平衡に存在する水蒸気圧より僅かに低いことが明らかとなった。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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