研究課題/領域番号 |
13640518
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
土屋 荘次 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (40012322)
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研究分担者 |
山北 奈美 日本女子大学, 理学部, 助手 (90277674)
小尾 欣一 日本女子大学, 理学部, 教授 (10016090)
高橋 博彰 早稲田大学, 理工学部, 教授 (40063622)
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キーワード | アセチレン / 励起振電状態 / 非調和共鳴 / 光解離反応 / 前期解離 |
研究概要 |
電子状態励起分子の振動および反応ダイナミックスについてアセチレン分子を対象として研究した。 1.電子状態励起A^^〜状態のアセチレン分子のCH結合が解離したときの生成物がC_2H(X^^〜)+HとC_2H(A^^〜)+Hのいずれであるかを検討するために、47000-53500cm^<-1>の高エネルギー準位のアセチレン分子の寿命の測定を行った。50600cm^<-1>以上の高エネルギー励起を行うためには、赤外-紫外2重共鳴励起の手法を用いた。励起エネルギーが47000cm^<-1>において100psであった寿命は50600cm^<-1>で25psに短縮するが、51100cm^<-1>で寿命は100psと長くなる。この寿命の急激な変化は、解離メカニズムが51000cm^<-1>付近で変化すると結論した。すなわち、低エネルギー側では、3重項状態を経由する非断熱的過程を、高エネルギー側では、断熱的な解離過程に転化する。 2.アセチレンの解離によって生成する水素原子の運動エネルギーを2光子イオン化スペクトルのドップラー効果より測定した。51000cm^<-1>以上で運動エネルギーの著しい低下が認められ、断熱的解離によりC_2H(A^^〜)+Hの生成が確認された。 3.アセチレンのA^^〜-X^^〜遷移の振動回転スペクトルを230-205nmの範囲で詳細に検討した。従来帰属されなかった新しいバンドを46008cm^<-1>および46116cm^<-1>に発見し、回転解析よりこれらのバンドがそれぞれ2^23^1および1^13^1への遷移であることを見出した。この結果、ν_1'振動の基準振動数は2880.5cm^<-1>と従来の値より160cm^<-1>低く修正する結論を得た。さらに、ここで定めた非調和定数を含めた分子定数をab initio量子化学計算で確認した。
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