• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

一酸化窒素及び有機金属を用いた分子性酸化物の系統的合成と反応

研究課題

研究課題/領域番号 13640567
研究機関関西学院大学

研究代表者

矢ヶ崎 篤  関西学院大学, 理工学部, 教授 (60239720)

キーワード分子性酸化物 / 合成無機化学 / 有機金属 / 白金
研究概要

純粋な無機化合物である白金酸、H_2Pt(OH)_6、と有機金属の仲間である白金のフォスフィン化合物[(Et_3P)_2Pt]^<2+>、とを反応させる事に依り、陽イオン性の分子性酸化物、[{(Et_3P)_2Pt}_3Pt(OH)_6]^<4+>を得た。X線結晶構造解析の結果、この化合物が前年度合成した[{(Me_3P)_2Pt}_3Pt(OH)_6]^<4+>と同じ構造を持つ事が明らかになった。本年度得られたこのEt誘導体はこれまでのMe誘導体よりも非水溶媒に対する溶解度が高く、その性質を利用して、この新しい分子性酸化物の反応についての研究を進めた。その結果、[{(Et_3P)_2Pt}_3Pt(OH)_6]^<4+>より[(Et_3P)_2Pt]^<2+>が一つ外れた[{(Et_3P)_2Pt}_2Pt(OH)_6]^<2+>と考えられる化合物を結晶として単離した。
又、[(Me_3P)_2Pt]^<2+>をモリブデン酸と反応させる事に依り、新しい、電気的に中性分子性酸化物[{(Me_3P)_2Pt}_2(MoO_4)_2]を合成した。X線結晶構造解析の結果、この化合物は(Pt-O-Mo-O-)_2と言う金属原子と酸素原子の作る八員環を形成している事が明らかとなった。加えて、[(Me_3P)_2Pt]^<2+>をバナジ酸と反応させる事に依り、[{(Me_3P)_2Pt}_2(V_4O_<12>)]と考えられる化合物を合成、単離した。
Cp^*TiCl_3を[Mo_2O_7]^<2->と反応させる事に依り、同一の基本骨格を持った一連の分子性酸化[H_xCp^*TiMo_5O_<18>^<(3-x)>(x=0,1,2)を系統的に合成、単離した。これらの構造を比較検討する事に依り、Cp^*基が反応活部位を非常に有効に保護する事を明らかにすると共に、[H_xCp^*TiMo_5O_<18>]^<(3-x)->と[H_xCpTiw_5O_<18>]^<(3-x)->との一見矛盾するプトネーションによる構造変化が、電荷補償と言う考え方で統一的に説明出来る事を見出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Akashi, H.: "Synthesis and structural characterization of [H_xC^*TiMo_5O_<18>]^<(3-x)->(x=0,1,2): new insights into protonatoion patterns in polyoxometalates"Polyhedron. 22. 2847-2854 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi