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2001 年度 実績報告書

不斉選択的交差カップリング固相反応の創出

研究課題

研究課題/領域番号 13640595
研究機関岡山理科大学

研究代表者

戸田 芙三夫  岡山理科大学, 理学部, 教授 (50036232)

研究分担者 豊田 真司  岡山理科大学, 理学部, 助教授 (80207646)
キーワード交差カップリング固相反応 / ホスト化合物 / 多分子包接化合物 / アセチレンアルコールホスト / ビス-β-ナフトールホスト / キンヒドロンタイプの包接結晶 / クレゾール誘導体ホスト / 低分子有機化合物
研究概要

交差カップリング固相反応を実現するため、異なる分子を接近させて配列させる工夫を行った。ホスト化合物に異なる種類の分子種AとBを包接させた多分子包接化合物調整することを試みた。まず、ベンゼン環に6個のアセチレンアルコールを結合させたホストを合成し、これを多分子種包接化を研究した。その結果、このホスト化合物は2分子のアセトニトリルと2分子のベンゼンを包接して、1:2:2の多分子包接化合物を形成することを見出した。これは、極性分子と非極性分子を同時に包接する興味深い例でもあることが判明した。この極性分子と非極性分子との反応を検討している。
更に、ラセミ体のビス-β-ナフトールはベンゾキノンとキンヒドロンタイプの包接結晶を形成し、この包接結晶中ビス-β-ナフトールのナフタレン環に囲まれる空間に芳香族炭化水素が収容されることが判明した。結果的に、極性の高いビス-β-ナフトールとベンゾキノン及び非極性の芳香族炭化水素による多分子包接化合物を形成することに成功したことになる。この場合、収容される芳香族炭化水素には立体的に制約がある。そのために、一方の異性体のみが選択的に収容される。
このようにして形成された多分子包接化合物で交差カップリング反応を起こさせて、立体選択的に進行する能率良い反応を創出する準備を進めているところである。
また、フルオレン基を組込んだクレゾール誘導体ホスト化合物は、ジメチルエーテル、ジェチルエーテル、アセトン、ホルマリン等の低沸点の低分子有機化合物を包接して、極めて安定な包接化合物を形成することを見出した。
この包接化合物に反応試剤の交差反応を起こさせることを計画している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] S.Toyota, H.Sawa, M.Asakura, S.Hirano, F.Toda: "Crystal structures of 2 : 1 inclusion complexes of xylidine isomers with 1, 1, 6, 6-tetraphenylhexa-2, 4-diyne-1, 6-diol : the importance of weak intermolecular interactions on crystal stability"CrystEngComm. 7. (2001)

  • [文献書誌] K.Tanaka, M.Kato, F.Toda: "Optical Resolution of 2-Azabicyclo[2. 2. 1]hept-5-en-3-one by Inclusion Complexation with Brucine"Heterocycles. 54. 405-410 (2001)

  • [文献書誌] M.Kato, K.Tanaka, F.Toda: "Stereoselective Inclusion and Structure of Equatorial-trans-1, 2-dichlorocyclohexane"Supramol. Chem.. 13. 175-180 (2001)

  • [文献書誌] K.Tanaka, M.Kato, F.Toda: "Induced Circular Dichroism in Solid-State Inclusion Compounds"Chirality. 13. 347-350 (2001)

  • [文献書誌] B.Hatano, S.Hirano, T.Yanagihara, S.Toyota, F.Toda: "Attempted Selective Photodimerization of 2-Quinolone in Inclusion Crystals with Host Compounds : X-ray Structural Study of Inclusion Crystals"Synthesis. 1181-1184 (2001)

  • [文献書誌] M.R.Caira, L.R.Nassimbeni, F.Toda, D.Vujovic: "Inclusion by a diol host compound : structure and dynamics of volatile guest exchange"J. Chem. Soc., Perkin Trans. 2. 2219-2124 (2001)

  • [文献書誌] F.Toda, K.Tanaka, H.Miyamoto: "Understanding and Manipulating Excited-State Processes"V.Ramamurthy, Kirk S.Schanze Marcel Dekker. 41(385-425) (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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