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2003 年度 研究成果報告書概要

固相抽出法を用いる環境試料中のヒ素の簡易分析法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13640596
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 分離・精製・検出法
研究機関弘前大学

研究代表者

大関 邦夫  弘前大学, 理工学部, 教授 (30001845)

研究期間 (年度) 2001 – 2003
キーワードヒ素(III) / ヒ素(III,V) / ヒ素(III)-APDC錯体 / 銅(II)-APDC錯体 / 微細なイオン交換樹脂 / 樹脂相抽出 / 樹脂相吸光光度法
研究概要

ヒ素の間接固相吸光光度法による定量について検討を行い,次のような方法を確立した。
1)ヒ素(III)を,微細な陰イオン交換樹脂共存下にピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウ(APDC)と,pH1.5において反応させ,生成した錯体を疎水性相互作用により樹脂相に抽出する。
2)ヒ素(III)-APDC錯体を保持した樹脂をろ過により母液からメンブランフィルターに薄層として分離し,Cu(II)を含む溶液に懸濁させることにより,ヒ素(III)-APDC,をCu(II)-APDC錯体に変換する。
2As(APDC)_<3,樹脂>+3Cu^<2+>→3Cu(APDC)_<2,樹脂>+2As^<3+> (1)
3)銅(II)-APDC錯体を保持した樹脂をろ過により母液からメンブランフィルターに薄層として分離し,得られる黄色の樹脂相の吸光度を,反射法または透過法により測定する。
4)ヒ素(V)はチオ硫酸塩でヒ素(III)に還元することにより,同様に定量できる。
5)デンシトメータを用いて積算反射吸光度を測定する方法と,通常の分光光度計を用いて透過吸光度を測定する方法を比較検討し,それぞれの分析条件の最適化を行った。どちらの方法も,50mlの試料を用いることにより,環境基準である10ppbのヒ素を定量できる感度を有していることが明らかとなった。
6)ジエチルジチオカルバミン酸塩(DDTC)を用いて,共存イオンを分離する方法を検討した。ヒ素(III)-DDTC錯体の樹脂相抽出pH範囲はpH3〜7と狭いことから,EDTA共存下に試料のpHを7.3にしてCu(II),Ni(II)及びCo(II)等をDDTC錯体として抽出分離したのち,ろ液のpHを2.5に調節してMo(VI)及びV(V)を抽出分離することにより,共存イオンの影響は除去できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐野祐司, 加藤朋美, 糠塚いそし, 大関邦夫: "ヒ素-APDC錯体の固相抽出と銅-APDC錯体への変換に基づくヒ素(III)の吸光光度定量"分析化学. 52巻・12号. 1153-1158 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Yuuji SANO, Tomomi KATO, Isoshi NUKATSUKA, Kunio OHZEKI: "Spectrpphotometric Determination of arsenic(III) based on solid-phase extraction of the arsenic-APDC complex and the conversion to the copper complex"BUNSEKI KAGAKU. Vol.52, No.12. 1153-1158 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2005-04-19  

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