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2002 年度 実績報告書

天然水試料への適用のためのシリカ溶存化学種の測定方法の確立とデータの集積

研究課題

研究課題/領域番号 13640598
研究機関東京水産大学

研究代表者

高橋 美穂 (田中 美穂)  東京水産大学, 水産学部, 助手 (30236640)

キーワードシリカ錯体 / FAB-MS / 溶存化学種 / 塩析 / シリカ-ナトリウム錯体 / 塩類化土壌 / 陽イオンの選択性 / 塩類化予測
研究概要

平成14年度の研究内容は以下の通りである。
1.シリカ化学種と錯形成する陽イオンの選択性に関する研究;シリカ化学種はナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオンとは錯形成する。本研究では、シリカにストロンチウムイオンを結合させその同位体比の変化からストロンチウムイオンがシリカに直接結合していることを確認した。リチウムイオン、マグネシウムイオンはそのイオンの濃度変化によってもシリカと錯形成しないことをFAB-MSにより確かめた。(J.Mass Spectrometry,37,623-630(2002).)
2.中国西北部の塩類化土壌におけるシリカの濃度変化による塩の析出予測;塩類化土壌におけるシリカの濃度と塩の濃度の関係を明らかにした。シリカの方が先に土壌の表面に達するために将来、その土壌が塩類化するかどうかの予測が可能になることを明らかにした。(Archives and Complex Environmental Studies, in press.)
3.水溶液系におけるシリカの溶存化学種の特性:塩溶液におけるシリカの溶解化学種の特性を明らかにした。特に、「塩析」と呼ばれる溶液の塩濃度の増加に伴い、シリカ化学種の溶存可能な化学種の性質が大きく変化することを明らかにした。(Proceeding of BITREL 2002,in press.)
4.シリカ錯体にイオン交換するナトリウムイオンの特性;シリカ錯体にイオン交換するナトリウムイオンが、どのような状況において置換されやすいかを明らかにした。シリカ錯体とその塩溶液は0.5moldm^<-3>の塩化ナトリウム濃度で大きくその性質を変化させる。塩溶液の性質とその溶液に溶解可能なシリカーナトリウムイオンの錯体の性質を対応させ、シリカの溶解におけるナトリウム置換体の性質も明らかにした。(J.Trace and Microprobe Techniques, in press.)

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Miho Tanaka, Kazuya Takahashi: "Characterization of silicate monomer with sodium, calcium and strontium but not with lithium and magnesium ions by FAB-MS"J. Mass Spectrometry. 37. 623-630 (2002)

  • [文献書誌] Miho Tanaka, Kazuya Takahashi: "Vertical distribution of soluble silica and Na+ in the soil in a saline area, Xinjiang N. W. China, and its environmental implications"Archives and Complex Environmental Studies. (in press).

  • [文献書誌] Miho Tanaka, Kazuya Takahashi: "Chemical Speciation of silca dissolved in aquatic system"Proceeding of BITREL 2002. (in press).

  • [文献書誌] Miho Tanaka, Kazuya Takahashi: "Chenges of silica species in sodium chloride solution by fast atom bombardment mass spectrometry silicate complex substituted by sodium ion"J.Trace and Microprobe Techniques. (in press).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2022-01-20  

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