• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

分子量分画と吸着濃縮法を用いた電気化学的超高感度リン酸定量法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13640606
研究機関大阪教育大学

研究代表者

横井 邦彦  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30144554)

研究分担者 久保埜 公二  大阪教育大学, 教育学部, 助手 (00269531)
キーワードリン酸イオン / 分子量分画 / 高感度定量 / 吸着濃縮 / 接触反応 / ボルタンメトリー / リンモリブデン酸 / 高速液体クロマトグラフィー
研究概要

今年度はリン酸イオンの高感度定量のための前処理条件の検討として、モリブデン共存下で生成するリンモリブデン酸(PMo)を、各種の分離媒体を用いて分離することを試みた。まず、pH2付近でPMoを生成させ、キレート樹脂であるChelex-100によりPMoと遊離のモリブデン酸の吸着条件を検討したところ、遊離のモリブデン酸はほぼ定量的に吸着することがわかったが、PMoの酸化体および還元体ともに部分的に吸着されてしまい、PMoのみを分離することができなかった。陽イオン交換樹脂であるDowex50Wを用いた場合にも良好な分離条件は見いだせなかった。分子量分画用カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーによる分離を試みたところ、排除限界分子量3000の水系カラムGS220HQでは、モリブデンイオンや還元剤の信号は良好に検出できるものの、リン酸イオンの有無で顕著な違いは認められなかった。一方、排除限界分子量2000の水系カラムGL-W510では、リン酸イオンの濃度に応答するクロマトピークが、保持時間14.5分付近に認められた。現時点ではピークのテーリングにより、リン酸イオン濃度に対する応答は直線的ではないが、溶離条件をさらに検討することにより、改善が可能であると考えている。本研究では、PMoを分離した後分解し、遊離したモリブデン酸を吸着濃縮と接触反応を併用したストリッピングボルタンメトリーで定量しようとしているが、ボルタンメトリーの検出下限改善のためにChelex-100による試薬の精製を試みたところ、1分間濃縮時の検出下限を10pM以下にまで下げることができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 大田 春奈: "吸着濃縮ボルタンメトリーによる腐植物質標準資料の銅及びニッケル錯化容量と条件安定度定数の見積り-InogashiraとDandoの比較-"日本分析化学会第62回分析化学討論会講演要旨集. 176 (2001)

  • [文献書誌] 竹内 至哉: "4-クロロマンデル酸を用いた吸着濃縮ボルタンメトリーによるモリブデンの高感度定量法の開発"日本分析化学会第62回分析化学討論会講演要旨集. 179 (2001)

  • [文献書誌] 横井 邦彦: "4-ブロモマンデル酸を用いた吸着濃縮ボルタンメトリーによるチタンの高感度定量法の開発"日本分析化学会第50年会講演要旨集. 277 (2001)

  • [文献書誌] Koji KUBONO: "Crystal Structure of Tris(2-hydroxy-3,5-dimethylbenszyl)amine"ANALYTICAL SCIENCES. 17. 913-914 (2001)

  • [文献書誌] Kunihiko YOKOI: "Analytical Chemistry in Liberal Arts Education"IUPAC International Congress on Analytical Sciences 2001, Program & Abstracts. 205 (2001)

  • [文献書誌] 尾関 徹: "初等・中等教育教員に対する分析化学の役割と実践"ぶんせき. 557-559 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi