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2001 年度 実績報告書

ポジショナルクローニングによる未分化幹細胞増殖制御遺伝子の同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13640616
研究機関理化学研究所

研究代表者

阿部 訓也  理化学研究所, 動物変異動態解析技術開発チーム, チームリーダー(研究職) (40240915)

研究分担者 高木 信夫  北海道大学, 地球環境科学・生態遺伝学講座, 教授 (20001852)
キーワード未分化幹細胞 / 細胞増殖 / ポジショナルクローニング / t-コンプレックス
研究概要

原始外胚葉(epiblast)は原腸陥入を経て外胚葉、内胚葉、中胚葉を生じ、すべての細胞の根源をなす未分化幹細胞の性質を有する.したがってepiblastの増殖・分化に関与する因子を同定し、その機能を解明することは、細胞の分化、老化、個体胚発生などの基本的命題の理解に貢献するだけでなく、幹細胞制御・操作のための応用研究という観点からも非常に重要である.本研究の対象であるtw5変異はマウス17番染色体のT/tコンプレックス領域にマップされる劣性致死変異である.これまでの組織学的解析からホモ変異胚はepiblastの増殖が特異的に阻害され、著しい細胞死が認められ、その結果、胎生6.5-7.5日までに致死に至る.この表現型から明らかなようにtw5遺伝子はepiblastの成長に必須であり、未分化幹細胞であるepiblastの増殖機構解明のための好個の材料といえる.今年度はtw5遺伝子が存在するゲノム領域であるH2Pb-D17Mit147間をカバする4種のBACクロンのDNA配列の決定を行なった.現在、新規遺伝子を含む転写領域を複数発見した.責任遺伝子の同定をその遺伝子機能を指標に行うため、またこれまでこれらのBACクロンを導入したマウス作製を行い2種のクローン由来のトランスジェニックマウス系統を樹立した.また、発生工学的手法を用いた表現型解析を続け、特にtw5が作用する細胞群が胚体外外胚葉であるのか臓側内胚葉であるのかを判断するために4倍体胚とtw5/tw5胚の集合キメラを形成する.このため、lacZトランスジーンをマーカーとして持つtw5/tw5胚と野生型胚とのキメラを作成しており、2n同士か、いずれかを4nにした3通りの組み合わせを用い、着床後2 3日目の胚での組織学的調査を進めている.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Isono, K., Abe, K., Tamaru, Y.et al.: "Molecular cloning, genetic mapping, and expression of mouse Sf3b1(SAP155)gene for the U2 snRNP component of spliceosome."Mammalian Genome. 12. 192-198 (2001)

  • [文献書誌] Tada, M., Takahama, Y., Abe, K.et al.: "Nuclear reprogramming of somatic cells by in vitro hybridization with ES cells."Current Biology. 11. 1553-1558 (2001)

  • [文献書誌] Yoshida, S., Ohbo, K., Takakura, A., et al.: "Sgn1, a basic helix-loop-helix transcription factor delineates the salivary gland duct cell lineage."Dev. Biol.. 240. 517-530 (2001)

  • [文献書誌] Li, Z.Z., Kondo, T., Murata, T.et al.: "Expression of Hqk encoding a KH RNA binding protein is altered in human glioma."Jpn. J. Cancer Res.. 93. 1-12 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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