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2002 年度 実績報告書

生物多様性の創出機構としての染色体レベルの変異の役割

研究課題

研究課題/領域番号 13640629
研究機関京都大学

研究代表者

山内 淳  京都大学, 生態学研究センター, 助教授 (40270904)

キーワード性の進化 / 理論 / 数理モデル
研究概要

現在,本年度の成果として以下の2本の論文をレフェリー制の学術誌に発表予定である.
1.Facultative sexual reproduction under frequency-dependent selection on a single locus. Journal of Theoretical Biology, (in press).
Hamilton(1980)は有性生殖の進化を病原体の存在と結びつけ,特定の遺伝子座の遺伝子型に負の頻度依存選択がかかる場合には,選択の強さによっては対立遺伝子の組み合わせを変えるために有性生殖が進化することを指摘した.同様な要因が,有性生殖個体と無性生殖個体を同時につくり出す部分的有性生殖(Facultative sexual strategy)の進化を引き起こす可能性について理論的に解析した.無性生殖,有性生殖,部分的有性生殖の間のペアワイズでの競争をシミュレートした結果,有性生殖が進化できる条件下では一般に有性生殖集団に部分的有性生殖が侵入しうることが分かった.
2.Factors affecting binary sex evolution with respect to avoidance of vertical transmission of deleterious intracellular parasites. Journal of Theoretical Biology, (in press).
Hutson and Low(1993)は,性の進化を細胞質共生体と関連させて理論的に議論した.彼らは,親から子へと垂直感染する有害な細胞質共生体から逃れるために配偶子に細胞質を受け渡さない性質が進化し,その後,細胞質を受け渡すタイプと受け渡さないタイプの間での相互の選好性が進化したことが性の起源である可能性を示した.本論文では,そのようなメカニズムにおいて水平感染や自然感染,感染からの回復といった様々な要因がどのような役割を持つのかを理論的に解析した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yamauchi, A: "Facultative sexual reproduction under frequency-dependent selection on a single locus"Journal of Theoretical Biology. (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] Yarnauchi, A: "Factors affecting binary sex evolution with respect to avoidance of vertical transmission of deleterious intracellular parasites"Journal of Theoretical Biology. (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] 山内 淳: "性差と性淘汰(「水産動物の性と行動生態(中園ほか編)」の一章)"恒星社厚生閣. 14 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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