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2002 年度 実績報告書

ランソウの熱ショックタンパク質の発現調節とシャペロン複合体の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13640640
研究機関埼玉大学

研究代表者

仲本 準  埼玉大学, 理学部, 助教授 (30192678)

キーワードランソウ / シアノバクテリア / 熱ショックタンパク質 / 分子シャペロン / シグマ因子 / 遺伝子発現調節
研究概要

HSP複合体の再構成実験:DnaKとHtpGの共存下でGroELの熱安定性が増加した。これらHSP間の相互作用(複合体形成)が示唆されたので、化学架橋によるHSP複合体の安定化やその精製等を行っている。Orf7.5と主要シグマ因子RpoD1の特異的相互作用を介したSynechococcus PCC 7942 groESLオペロン発現の正の調節機構:精製したOrf7.5と主要シグマ因子の相互作用をゲルシフト法で調べたところ、これら単独ではgroEL遺伝子調節領域とは結合しないが、両者を加えると結合した。通常シグマ因子はコア酵素と結合して初めてDNA結合能を獲得することから、コア酵素に依存しないシグマ因子のプロモーターへの結合は極めて新規な発見である。現在、in vitroの転写系で、Orf7.5によるRNAポリメラーゼの転写活性調節を解析している。新規なDNA結合タンパク(リプレッサー)によるSynechococcus vulcanus低分子量Hsp遺伝子(hspA)発現の負の調節機構:hspAの5' -UTRに存在する新規な逆位繰返し配列に結合するこのDNA結合タンパクは、無細胞系では高温で不可逆的に失活した。熱ショック後、細胞中のリプレッサー活性は一過的に減少した。この経時変化とhspAのmRNA蓄積量変化との間には逆の相関が存在したことから、このタンパクによりhspAの一過的発現が調節されていることが強く示唆された。なお、細胞中のDNA結合活性の再活性化は、このタンパクの高温における安定化とタンパクの新規合成により起こった。光による熱ショック応答の調節:生物に普遍的に観察される熱ショック応答、即ちストレス後迅速に一過的に起こる転写発現が、シアノバクテリアでは光照射下でのみ観察されることを示し、光が独立栄養生物の熱ショック応答に重要な役割を果たすことを初めて明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Kojima: "Specific binding of a protein to a novel DNA element in the cyanobacterial small heat-shock protein gene"Biochemical and Biophysical Research Communications. 297・3. 616-624 (2002)

  • [文献書誌] H.Nakamoto: "Heat shock response in cyanobacteria"CACS FORUM. 22. 20-26 (2002)

  • [文献書誌] M.M.Hossain: "Role for the cyanobacterial HtpG in protection from oxidative stress"Current Microbiology. 46・1. 70-76 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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