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2002 年度 実績報告書

葉緑体NAD(P)Hデヒドロゲナーゼに依存した電子伝達経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13640646
研究機関京都大学

研究代表者

遠藤 剛  京都大学, 生命科学研究科, 講師 (90201962)

キーワードNAD(P)Hデヒドロゲナーゼ / 循環的電子伝達 / 光合成電子伝達 / 葉緑体形質転換
研究概要

1 NAD(P)Hデヒドロゲナーゼ(NDH)の精製
当初は、葉緑体の単離が容易なホウレンソウを用い、予備的精製を行ったが、粗抽出液中のNDH量が予想に比べかなり低いことが判明したため、十分な精製標品を得ることが難しいと判断した。そこで、NDH活性の高い植物をスクリーニングするため、クロロフィル蛍光法による簡便なNDH活性測定法を開発し、実際に200種弱の植物種をスクリーニングした結果、一部のC4植物において、非常に高いNDH活性を見出した。入手しやすいC4種を材料として精製を行った。精製には、葉緑体の単離、チラコイド膜の可溶化、陰イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過を用いた。活性測定にはNADPH/フェリシアン化カリウムの酸化還元測定を、タンパク質の同定にはNDH-H抗体によるウェスタン解析を利用した。現在のところ、単一タンパク質までの精製は達成しておらず、さらに1段階の精製ステップを経た後、各サブユニットのN末アミノ酸配列を決定する予定である。
2 抗体の作成
大腸菌で大量発現させたNDH-Kサブユニットを用いてウサギ抗体を作成した。
3 Hisタグ付加コンストラクトの作成
NDH-KおよびKサブユニットのN末端、C末端にアフィニティー精製のためのHisタグを付加したコンストラクトを作成した。葉緑体形質転換法にてそれらをタバコに導入した。これまでに、抗生物質耐性植物ラインを多数再分化させることに成功した。これらの植物の成長を待って、遺伝子解析、NDH精製を行う予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Takabayashi, A: "Post-illumination reduction of the plastoquinone pool in chioroplast transformants in which chiroplastic NAD(P)H was inactivated"Biosci. Biotechnol. biochem.. 66. 2107-2111 (2002)

  • [文献書誌] 遠藤 剛: "PAMクロロフィル蛍光計による光合成測定の原理と応用"植物の生長調節. 37. 69-75 (2002)

  • [文献書誌] 遠藤 剛: "クロロフィル蛍光の測定から見えてくる世界"化学と生物. 40. 402-405 (2002)

  • [文献書誌] 遠藤 剛: "クロロフィル蛍光による光合成阻害剤の阻害部位の決定"日本農薬学会誌. 27. 307-309 (2002)

  • [文献書誌] Ikezawa, N.: "Inhibition of photosystem II of spinach by the respiration inhibitors piricidin A and thenoyltrifluoroacetone"Biosci. Biotechnol. Biochem.. 66. 1925-1929 (2002)

  • [文献書誌] Munekage, Y.: "PGR5 is involved in cyclic electron flow around photosytem I and is essential for photoprotection in Arabidopsis"Cell. 110. 361-371 (2002)

  • [文献書誌] Endo, T.: "Proceedings of International Congress of Photosynthesis"CSIRO Publishing. (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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