研究課題/領域番号 |
13650010
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
畑中 義式 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (60006278)
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研究分担者 |
青木 徹 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (10283350)
SIRGHI Lucel 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (70324340)
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キーワード | 環境物質 / TiO2 / プラズマCVD / ホロカソードプラズマ / 光触媒機能 / 浄化作用 / 酸素センサー / 酸化チタン |
研究概要 |
ホロカソードジェット(HCJ)プラズマ源を開発し、高濃度ラジカルが得られることより、これを用いて、リモートプラズマCVD方法により、有機金属チタンとして、チタニウムテトライソプロポキシド(TTIP)を用いて、TiO2の薄膜作製を行った。プラズマの条件として、酸素-水素混合ガスプラズマの時薄膜成長が著しく改善され、高い成長率が得られた。得られた薄膜はアモルファスであり、膜中には多くのOH基を含むものである。この膜は、紫外線照射により光電流が極めて高くとれるものであり、暗電流は極めて小さく、暗電流と紫外線照射電流との比率は7桁にもなる。このことは、膜中の欠陥準位がOH基により終端されることにより、見かけ上の欠陥が少なくなったこととなり、光電流が増加したもの考えられる。紫外線照射している状態で、酸素ガス雰囲気とすると光電流が顕著に減少し測定不可能くらいとなる。これは、酸素の電子受容性から表面で酸素ガスが電子を取り去る反応が起こっているものと考えられる。それならば、表面でスーパーオキサイドアニオンが効率よく生成されているものと考えられる。 プラズマCVDで作製したTiOx:OH薄膜は欠陥準位が補償されており、半導体的性質を持つと考えられる。このことより、TiOxによってTFTを作製してガスのセンサーとしての動作の試験を行った。ゲート電圧によりコントロール出来るTFT型のTiOxセンサーの動作を確認した。今後、更に詳しい実験を積み重ねるならば、環境モニターとして有効なセンサを作ることが出来る。
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