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2001 年度 実績報告書

SiC表面上でのカーボンナノチューブ生成機構の解明と表面変性による生成の制御

研究課題

研究課題/領域番号 13650028
研究機関九州工業大学

研究代表者

内藤 正路  九州工業大学, 工学部, 助手 (60264131)

研究分担者 遠山 尚武  九州工業大学, 工学部, 助教授 (10039117)
生地 文也  九州共立大学, 工学部, 教授 (00093419)
キーワード走査トンネル顕微鏡 / カーボンナノチューブ / 表面変性 / シリコンカーバイド / 表面構造 / 水素吸着 / カーボンナノキャップ / 自己組織化
研究概要

カーボンナノチューブ(CNT)に関連した研究は、その物理的、化学的な性質を解明しようとする基礎的観点と、電気素子としての応用的観点の双方からその重要性が認識され、最近数多くなされている。このような状況の中で、楠等はSiC(000-1)C面を加熱することにより高密度のCNTが形成されることを見出した。さらに興味深いことに、SiC(0001)Si面(C面の裏側)ではCNTは生成されず、グラファイト層が形成される。しかしC面でのCNT生成メカニズムやなぜSi面ではCNTができずグラファイト層ができるのかはまだわかっていない。そこで本研究では、CNTの初期生成過程を走査トンネル顕微鏡(STM)で観察し、CNTの生成メカニズムの解明を目指した。
SiC(000-1)C面を1700℃で10分間加熱(直接通電)してSTM観察すると、結晶方位の異なったグラファイト(あるいはグラフェン)で構成されたドメインが多数存在した。このとき、ドメイン境界ではカーボンナノキャップ(CNC)と思われる半球状の突起が観察された。これがCM1成長の核となっていると思われるが、CNCからCNTへと成長していく直接的な証拠を発見することはできなかった。
SiC(000-1)C面をカーボンボート上で1700℃60分間加熱した試料を透過型電子顕微鏡で観察すると、長さ220nm程度のCNTが基板に垂直に成長した。このときCNTはSiC基板から直接成長したのではなく、基板上のカーボン層と思われる層の上に成長していた。このメカニズムについてはまだわからないが、カーボンボートより供給されたC原子がCNT成長に関与しているのではないかと思われる。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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