研究概要 |
1.X線に対する屈折効果は平面の時によくわかるが,表面が曲面になったとき,回折角中心がどのように影響を受けるかについて,実験的に確かめなければならない。放射光とX線管球を利用して,いくつかの波長と回折角度に対して,試作したX線ポリゴンミラーの平面部と曲面部の220X線反射曲線を同時に測定することによって,両者の正確な回折角度位置の一致性を実験的に確認した。 2.FZシリコン結晶を加工し,連続スペクトルの放射光から0.06968nm波長を切り出すためのX線を4回反射する一体型分光器(511,-5-1-1,-3-3-3,333)を作り,出射ビームの角度発散は0.5秒角,分解能Δλ/λは5x10^<-6>の性能を有するビームが得られた。 3.110軸方向のX線ポリゴンミラーの340個の反射曲線を実際にとり,精密ゴニオメータに装備した角度エンコーダの読みと比べ,ゴニオの角度位置較正の手順を確立した。これによって,ゴニオメーター全周にわたり340個較正点を得ることが出来,ゴニオメーターの正確度が1秒角以下に較正出来た。 4.これらのことを平成15年1月に開かれた第16回日本放射光学会で発表した。より詳細なことを論文に纏めている。
|