研究課題/領域番号 |
13650061
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
吉瀬 章子 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (50234472)
|
研究分担者 |
繁野 麻衣子 筑波大学, 社会工学系, 講師 (40272687)
久野 誉人 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (00205113)
山本 芳嗣 筑波大学, 社会工学系, 教授 (00119033)
安藤 和敏 筑波大学, 社会工学系, 助手 (00312819)
イリチュ 美佳(佐藤 美佳) 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (60269214)
|
キーワード | 相補性問題 / 最適化 / 多項式時間性 / 内点法 |
研究概要 |
相補性問題とは、n次元からn次元への関数fに対して、y=f(x)の等式制約と相補性条件をみたす非負のベクトル(x、y)を求める問題である。関数fのクラスによって問題の難しさは変化するが、特に単調性をもつ線形関数fについては弱多項式時間の解法が提案されているのに対し、単調性を一般化したP0関数の場合は、線形であってもNP完全であることが知られている。しかし現実の問題をモデル化すると、多くの場合大規模で、単調性をもたない相補性問題に帰着されることが指摘されている。本研究は、こうした背景から、「単調性をもたない」問題に対して効率のよい解法を提案することを目的としている。また、それらの有効性を測る指標として、計算複雑度を取り上げ、弱多項式性を拡張した結果として、問題の性質に依存する多項式時間性を導出することを意図している。これまで研究者らは、申請した研究計画に基づき、単調な相補性問題を拡張したクラスP^*に属する問題群にたいする新しい連続算法の理論的な性質、特に提案した解法の初期点の選択方法と、近似解を得るまでに必要となる算術演算回数の導出に至り、さらに解法の適用可能性を探るため、大域的最適化理論、組み合わせ最適化理論、ファジー理論等の多岐にわたる分野において、それぞれの分野を専門とする上記の研究者と議論を行った。これらの議論の基となった成果は下記の雑誌論文にまとめられている。平成13年度内に計画していた当初の目的はほぼ達成されたと考えるが、相補性問題の単調性を巧妙に利用して高速性を実現した同次自己双対内点法の一般化など、課題は山積しており、これらについては来年度も継続して研究を続ける予定である。
|