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2001 年度 実績報告書

広汎用性を持つ高速シミュレーションスキームのITを含む実用的諸分野への応用

研究課題

研究課題/領域番号 13650065
研究機関京都大学

研究代表者

田中 泰明  京都大学, 情報学研究科, 助教授 (90217068)

研究分担者 金子 豊  京都大学, 情報学研究科, 助手 (00169583)
キーワード確率過程 / 確率微分方程式 / シミュレーション / 重点サンプリング法 / モンテカルロ法 / 確率モデル / 信頼性 / リスク解析
研究概要

本研究では,Wiener過程・複合Poisson過程を特別の場合として含むLevy過程が駆動する確率微分方程式が駆動するシステムを対象に,その解の確率的挙動全般を定量的に解析し得る高速シミュレーションスキームの開発ならびにその実用的応用を目的とし,本年度の研究において以下のような結果を得ることができた。
1.Girsanov-Meyerの定理を活用することにより,Wiener過程,複合Poisson過程およびそれらの(時間変数の非線形あるいは不規則変換により得られる)派生過程が駆動する確率システムの挙動解析の効率化に結びつく確率測度変換法を構築した。
2.1.の結果に基づき,システムの解過程の初到達問題や,所定の時刻における解の統計量の算出等の実用上重要な問題に対する高速モンテカルロ法の基本スキームを構築した。この方法は,重点サンプリング法や負相関変量法等の分散減少技法を統合的に利用したものである。
3.構築したシミュレーションスキームが,保険数学理論,リスクマネジメント理論に対して特に有効な数値解法となり得ることを明らかとし,いくつかの簡単な例で非常に微小なデフォルト(債務不履行)確率を少ないサンプル数で極めて精度良く推定し得ることを確認した。さらに,近年注目を集めている金融と保険の融合モデルにも適用し得ることを見いだした。
4.さらに,その数学的記述の類似性に着目することにより,通信ネットワークにおけるトラフィック解析にも本理論が有効に適用し得ることを見いだした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiroaki Tanaka: "Importance Sampling Method for Time-Dependent Reliability Analyses With Poisson White Noises"Structural Safety and Reliability (Proc. of ICOSSAR 2001). (掲載予定).

  • [文献書誌] 田中泰明, 村上朋久, 山根利明: "集合的リスク論における重点サンプリング法の適用"第18回材料・構造信頼性シンポジウム講演論文集. 56-61 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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