研究分担者 |
田村 直之 神戸大学, 工学部, 助教授 (60207248)
菊池 誠 神戸大学, 工学部, 助教授 (60273801)
田浦 俊春 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (00251497)
下嶋 篤 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教授 (40303341)
長坂 一郎 神戸大学, 文学部, 助手 (10314501)
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研究概要 |
抽象設計論は吉川弘之の一般設計学とBarwiseとSeligmanの情報の流れの理論をもとに平成11年から平成12年にかけて角田譲によって基礎的部分が構築された数理的な設計論である.平成13年度では,この抽象設計論についての基礎的研究として以下の(1,2)を,抽象設計論の各分野への適用可能性の検証として以下の(3,4,5,6,7)を行った.また,(2,3,4,6)に関する研究討議を目的として研究会を2回開催した. (1)設計論に基づく情報の流れについての考察を行い,BarwiseとSeligmanの情報の流れの理論を拡張し,情報の流れの新しい数理的モデルの提案を行った. (2)構成的設計論を数学的な立場から分析し,その抽象設計論との関係についての考察した. (3)数学における証明は多種類の推論体系を同時に実行する設計の一種とみなすことができる.こうした多種類の推論体系を同時に実行するための論理的な枠組みがBarwiseらによって研究されており,これを他質論理と呼ぶ.この他質論理と設計の関係についての考察を行い,抽象設計論の上で形式化した.この結果は国際会議で発表されている. (4)集合論の強制法と設計論の関係について考察した.この結果は国際会議で発表されている. (5)教育は教育目標を設計仕様とする設計の一種と考えることができる.Bloomは教育の一般論として規範的な教育論を展開しているが,このBloomの教育論と設計の関係について考察し,抽象設計論の上での形式化を行った. (6)計算論的学習理論と設計論の関係について考察し,その基本的な枠組みを抽象設計論の上で形式化した.この結果は国際会議で発表されている. (7)作曲を設計の一種と考えたときの設計論の展開の可能性について考察した.
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