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2002 年度 実績報告書

ナノ/マイクロ破壊力学の構築

研究課題

研究課題/領域番号 13650092
研究機関九州大学

研究代表者

野口 博司  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80164680)

研究分担者 青野 雄太  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70264075)
尾田 安司  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20091340)
東田 賢二  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70156561)
キーワード分子動力学 / 離散的転位分布法 / 破壊じん性値 / 単結晶 / 延性・脆性遷移 / メゾ特性 / 介在物 / 表面粗さ
研究概要

マイクロ特性(原子間力ポテンシャル)とメゾ特性(転位のすべり抵抗,CRSS)から,強度のマクロ特性(破壊じん性値)を評価するため,接合モデル(き裂先端近傍において,分子動力学と離散転位分布法を接合した塑性・破壊評価モデル)を提案し,その方法を単結晶タングステンと塩化ナトリウム単結晶の破壊じん性値評価に応用した.破壊じん性値の延性・脆性遷移を,マイクロ特性及びメゾ特性から,定量的に評価することが可能であることがわかった.そして,ミクロレベルの強度クライテリオンは極めて簡単であるが,その境界条件を規定する塑性変形のメゾ特性の評価が大変重要であることがわかった.そのため,その特性を実験及び解析の両面から評価するための研究を行った.具体的にはピエゾアクチュエータ,ひずみ測定用センサー及びパソコンを購入し,原子間力顕微鏡下での亀裂先端の塑性変形をその場観察できるシステムした.それにより,ストライエーション域における疲労き裂伝ぱ機構をミクロレベルで解明した.
その機構を基に,メゾ特性からはじめる材料強度評価法(疲労限度信頼性)の研究に進んだ.つまり,非金属介在物,表面性状が疲労限度信頼性に及ぼす影響を評価する方法である.非金属介在物や表面粗さの統計的表現,材質の統計的表現及び微小切欠き及び微小き裂が疲労限度に及ぼす影響の定式化の三つを考慮することによって,疲労限度信頼性を評価した.その提案した評価体系による予測結果と実験結果との対応を行った結果,提案する方法が妥当であることが確認された.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 宮崎達二郎, 野口博司, 大城桂作: "応力制御下における任意のき裂を有する金属の疲労限度の定量的評価"日本機械学会論文集A編. 68巻673号. 1352-1359 (2002)

  • [文献書誌] 青野雄太, 野口博司, 服部高志: "複雑な表面性状が疲労限度信頼性に及ぼすメゾ特性からの定量的評価"日本機械学会論文集A編. 69巻678号(印刷中). (2003)

  • [文献書誌] 宮崎達二郎, 野口博司, 鹿毛正治: "高強度鋼の疲労限度の信頼性における切欠き効果のメゾ特性からの定量的評価"日本機械学会論文集A編. 69巻678号(印刷中). (2003)

  • [文献書誌] 宮崎達二郎, 野口博司, 鹿毛正治: "硬度のばらつきに注目した疲労限度信頼性の評価"日本機械学会論文集A編. 69巻678号(印刷中). (2003)

  • [文献書誌] Y.ODA, Y.FURUYA, H.NOGUCHI: "AFEM and S E M Observation on Mechanism of Fatigue Crack Growth in a Fe-3,2% Si Single Crystal"International Journal of Fracture. Vol.113. 213-231 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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