研究概要 |
リマニュファクチャリングは使用済み製品を新品同様の状態に再生するプロセスであり,このプロセスでは,製品は完全に分解され,リユース可能な部品は洗浄・再生(再加工)の後,必要があれば新規部品を加えて再組立される.本研究では,まず,このようなリマニュファクチャリングのアメリカにおける状況を調査し,現状を把握した.また,それを基に日本のリマニュファクチャリングの将来を予測し,日本におけるリマニュファクチャリングの必要性を明らかにした.また,リマニュファクチャリングのための以下の生産管理法を開発した. ・リマニュファクチャリングのための生産計画法:リマニュファクチャリングでは「将来,いつどれだけの量の使用済み製品が得られるか,および,それからどれだけの量のリユース可能部品が得られるか,が不明である」という問題があり,このことが生産計画を困難にしている.これを解決するため,各期に使用済みになる製品数およびそれに含まれるリユース可能な部品数を予測する方法を開発した.また,この予測を用いて生産計画を立てる方法を開発した. ・各期にどの種類の製品をどれだけ分解するかや,新規部品をどれだけ製造するかなどを決定する問題を整数計画問題として定式化し,それを分岐限界法により解く方法を開発した. ・リマニュファクチャリングでは,作業時間が製品や部品の錆などの状況に依存して大きく変わるため,予めスケジュールを作成し,その通りに作業を実行することは困難である.この問題を解決する方法を開発した.この方法は,実際に作業を行いつつ,決定すべき事柄(加工機械が次に処理すべきジョブの選択)が生じたときに,その都度リアルタイムに決定する方法である.
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