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2002 年度 実績報告書

人工股関節用インプラント材の成形加工に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13650138
研究機関金沢工業大学

研究代表者

新谷 一博  金沢工業大学, 工学部, 教授 (80139758)

研究分担者 西村 茂昭  株式会社越屋, NID事業部, 研究職
加藤 秀治  金沢工業大学, 工学部, 助教授 (90278101)
キーワードインプラント / バインダーレスcBN工具 / 高速加工 / 医療用チタン合金
研究概要

近年わが国においては高齢化が進み、今や50歳以上の人口が全体の34%を占めるに至った。これに伴って人口当りの老人性疾患による患者数が急増傾向にあり、60歳以上では80%以上が何処かの関節に障害を認められるとの報告もされている。このような関節障害の治療法として人工関節挿入手術があり,その需要も増加の傾向を示している。しかし、インプラント材としてステンレス材料のような鉄系材料が人体に使用されている場合には磁気共鳴画像診断装置(MRI)の使用が困難であり,他の内臓器官を調べる時にも画像化することに障害を来たすことが問題視されている。
本研究は、MRI計測に支障をきたさないチタニウムインプラント用部品を患者個々のサイズ・形状に合った部品として供給するための基礎的加工技術の開発を行うものであるる。本年度はβ型の医療用チタニウム系材料を対象とした基礎的加工特性の把握について検討した。(1)工具材料の選定については、チタニウム系被削材と溶着性が少なく、高温安定性に優れたバインダレスcBN材料が有効な材料であるが、β型医療チタニウム合金との溶着性が著しく、α-β型医療用チタニウム合金程の工具寿命が得られない。工具と被削材間の反応実験を高温で圧力を付加しながら行った結果、脆弱なチタンボライトを生成することを明らかとした。(2)工具刃先形状については切れ刃近傍が高温となることが予測されるため、バインダレスcBN工具材料の低摩擦係数特性と高い曲げ強度性(1.6Gpa)を利用し、すくい角をシャープ化することが有効であることを明らかとした。(3)加工雰囲気については高温高酸化化雰囲気が予想されるため30Mpaの圧力で切削油剤を供給することにより工具に対するチタン系材料の溶着を抑制可能であることを明らかとした。(1)から(3)の結果を踏まえて断続加工で加工時間が短くなるミーリング加工を行った結果、180m/minの高速切削条件下においても十分な加工が可能であることを明らかとした。また、MRIより入手した骨の形状をもとにインプラント形状の試作を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Hirosaki, K.Shintani, H.Kato, S.Seiichi, S.NISHIMURA: "Fundamental Machining Characteristic of Bio-Titanium Alloys"Proceedings of the 6^<th> Int. conference on Progress of Machining Technology. 64-69 (2002)

  • [文献書誌] K.Hirosaki, K.Shintani, H.Kato, F.Asakura, K.Mat: "High Speed Machining of Bio-Titanium Alloy with a Binderless cBN Tool"Proceedings of the International Conference on Leading Edge Manufacturing in 21^<st> Century. (掲載決定). (2003)

  • [文献書誌] 加藤秀治, 廣崎憲一, 新谷一博, 松尾和哉, 戸田直大: "バインダレスcBN工具を用いた医療用チタニウム合金の高能率ボールエンドミル加工に関する研究"2002年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 199 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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