研究課題/領域番号 |
13650180
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
梶島 岳夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30185772)
|
研究分担者 |
太田 貴士 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10273583)
|
キーワード | キャビテーション / 数値シミュレーション / 翼列 / リエントラントジェット / 気液二相流 / 非定常流れ / 数値流体力学 / 相変化 |
研究概要 |
翼列のキャビテーション流れの解析は、微細な気泡の運動からマクロな非定常流動に至るまで、幅広い時空間スケールにおよぶ気液二相の非定常流れであるため、実験的にも理論的にも困難が多く、数値シミュレーションに大きな期待が寄せられている。そこで、本研究では、キャビテーションを伴う翼列の不安定流れの実用的な解析法の確立を試みている。本年度は、前年度までに構築した巨視的なキャビテーション挙動モデル(Chenらの空洞発達モデルの改良)を三次元非定常解析に適用した結果から顕在化した問題点をむしろ基礎的に研究し直した。すなわち、解法においては低マッハ数近似解法の高精度化・安定化、現象解析においては二次元複数翼列流路間のキャビテーション相互作用を扱った。低マッハ数近似に対しては、平行平板間乱流において精度の検討を行い、発達乱流において無反射流出境界条件の保存特性を改良した。二次元翼列流れについては、前年度よりも翼列間相互干渉が強く、実機インデューサーの条件に近いピッチ・翼弦比と迎え角、キャビテーション数の条件で非定常解析を実施し、流路間のキャビティの不均一性と伝播について解析した。その結果、翼から放出されたキャビティが流路間を伝播する現象が再現されたが、伝播モードおよび揚力係数変動に関して概ね対応する実験と若干の不一致が見られ、適切な乱流モデルの導入と計算格子の生成法の再検討が次年度の課題として残された。
|