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2002 年度 実績報告書

固気二相流中で形成される粒子メゾスケール構造の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13650181
研究機関大阪大学

研究代表者

田中 敏嗣  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90171777)

研究分担者 川口 寿裕  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80234045)
辻 裕  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029233)
キーワード混相流 / 固気二相流 / 粒子メゾスケール構造 / 流動制御 / クラスター
研究概要

鉛直ダクト内を重力沈降する粒子群により形成される粒子クラスター流動について実験と計算を行い,流動制御を目的とした実験データの収集と流動予測のための数値解析を行った.
実験では,一辺が20cmの正方形断面をもつ鉛直ダクト内のクラスター流動に対して,レーザーシートを用いたクラスター空間構造の可視化,光ファイバー粒子濃度計測システムによる局所粒子濃度変動の計測,さらに位相ドップラー流速計による粒子速度,粒径および気流速度の同時測定を行った.局所粒子濃度変動の計測結果より,平均粒子濃度,粒子濃度の確率密度分布,粒子濃度変動のパワースペクトルを得た.また,位相ドップラー流速計による測定結果より,粒子・流体間の平均相対速度,変動速度強度,粒子・流体の速度相関,粒径・粒子速度相関などを求めた.これらの詳細な実験データは,数値予測モデルの検証や流動制御の目的のために貴重な知見を与えるものである.
数値解析においては,粒径分布が粒子クラスターの空間構造に及ぼす影響を検討した.その結果,粒径分布の影響によりクラスターの空間スケールは大きくなる傾向を示し,実験での観測結果により近い予測を与えることが分かった.粒子濃度の確率密度分布は粒径分布の影響により分布の広がり小さくなる傾向を示し,これについても実験結果により近い結果を与えることが分かった.また,粒径分布のある場合には粒子濃度むらの発達が抑制され,その効果には粒径分布に起因する粒子速度変動の強度が関係することが分かった.また,粒径が粒子クラスター構造に及ぼす影響を調べた結果,粒径の増大によりクラスタースケールも増大する結果を得た.以上の結果より,本数値解析モデルの妥当性が検証され,粒径分布による流動制御の可能性が示された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 田中敏嗣: "流動層の離散粒子シミュレーション"静電気学会誌. 26・2. 58-63 (2002)

  • [文献書誌] 田中敏嗣: "粒子のつくるメゾスケール構造とその数値予測"ながれ. 21・3. 250-259 (2002)

  • [文献書誌] Tanaka, T: "Particle Clusters Formed in Dispersed Gas-Solid Flows : Simulation and Experiment"Proc. of World Congress on Particle Technology 4. (CD-ROM). No.658 (2002)

  • [文献書誌] 秋山剛志: "鉛直ダクト内粒子沈降流中で形成される粒子クラスター(実験および数値解析)"日本混相流学会年会講演会2002講演論文集. 147-148 (2002)

  • [文献書誌] 田中敏嗣: "鉛直ダクト内粒子沈降流におけるクラスター流動の計測と数値解析"日本機械学会2002年度年次大会講演論文集. 3. 317-318 (2002)

  • [文献書誌] 田中敏嗣: "鉛直ダクト内粒子沈降流中で形成される粒子クラスターの計測と数値解析"第52回理論応用力学講演会講演論文集. 349-350 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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