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2001 年度 実績報告書

固体高分子型燃料電池における気液二相流の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13650192
研究機関千葉工業大学

研究代表者

江尻 英治  千葉工業大学, 工学部, 教授 (40333017)

研究分担者 辻村 欽司  千葉工業大学, 工学部, 教授 (00316811)
南 和一郎  千葉工業大学, 工学部, 教授 (80083814)
キーワード固体高分子型燃料電池 / レイノルズ数 / アスペクト化
研究概要

平成13年度は研究期間の初年度であるので、固体高分子形燃料電池内の流れ計測に関する基本技術開発を行った。具体的には、燃料電池単セルの空気側流路を模したテストセクションを試作し、これに高圧空気ボンペ、フィルタ、流量調整弁、レギュレータなどを接続した空気圧回路を製作した。テストセクション内の流路は、3種のアスペクト比(それぞれ0.43、1.0、2.5)の長方形断面をもち、流れ方向に直線部と曲線部からなるものとした。燃料電池を自動車に適用した場合を想定し、実機のレイノルズ数に近い条件となるようこの装置に空気を流し、入口圧力、質量流量を制御した。流路内各部での温度、圧力は多点温度計および多点圧力計で同時にパソコンに取り込み、計測した。実験の結果、自動車のアィドル点相当の運転点では流れは層流となっており、また定格点相当の運転点では乱流となっていることがわかった。さらに流路直線部の管摩擦損失係数λはレイノルズ数に対して単調に減少するが、十分に発達した層流の理論値、乱流の実験式と比較すると2〜3倍の値になっていることがわかった。上流の曲がり部の影響が下流の直線部に及んでいると推測される。一方、流路曲線部(半円弧部)の圧力損失係数ζはレイノルズ数に対して単調に減少するが、アスペクト比が小さい流路ほどその値は大きくなる。その差異はアスペクト比がO.43と2.5の流路を比較すると2倍以上にも及ぶことがわかった。半円弧部流路の外径から内径に向かう圧力こう配によって流路側面には二次流れが発生し、境界層が肥大して損失が増大すると考えられる。この損失はアスペクト比が小さいほど顕著となることが実験によって定量的に示された。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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