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2002 年度 実績報告書

渦発生ジェットを用いた剥離・再付着過程の閉ループ制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13650196
研究機関東京理科大学

研究代表者

本阿弥 眞治  東京理科大学, 工学部, 教授 (30089312)

キーワード後方ステップ流れ / ディフューザ流れ / 流れの剥離 / 流れの再付着過程 / 壁面センサ / 閉ループ制御 / 能動制御
研究概要

後方ステップ流れに渦発生ジェットを適用して、吹出し速度比と吹出し孔の最適化を実施し、渦発生ジェットをスパン方向に離散的に吹出したにもかかわらず、再付着過程がスパン方向にほぼ一様な2次元構造を持つので、制御パラメータを再付着点近傍の壁面静圧に選ぶことにより、再付着距離の閉ループ制御システムを完成させ、再付着距離を16%短縮させることを実現した。次に、開発された制御システムをディフューザの剥離制御に適用した。まず、入口流路高さ80mm、入口流路幅と高さの比であるアスペクト比を9、開き角16度まで設定可能な片開きディフューザを設計・製作した。剥離点上流でスパン方向に1列に配置した吹出し孔からピッチ可変で渦発生ジェットを吹出す構造とし、渦発生ジェットの速度比ならびに吹出しピッチをパラメータとして、マイクロ壁面センサにより剥離点ならびに剥離泡内の順流率分布を計測した。その結果、デイフューザ流れの剥離抑制に効果的な渦発生ジェット吹出し配置が最適化された。併せて、開き角13度を境に、小規模な失速流れと大規模な再循環渦流れの2種類に分かれ、これらの流れに対する渦発生ジェットの最適値も判明した。しかしながら、後方ステップ再付着流れと異なり、剥離過程に関し、スパン方向の一様性を保つことが極めて困難であった。
以上の実験結果より、後方ステップ流れとディフューザ流れにおける制御特性を比較すると、剥離点が固定された後方ステップ流れの制御性が極めて良好であり、一方、剥離点が時間とともに移動するディフューザ流れの制御には困難さが伴うことが判明した。併せて、ディフューザ流れを含めた広範な流れに本制御システムを適用する際の技術的な課題や制約が明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shinji HONAMI: "A Backward Facing Step Flow and Its Control"Proc. Fifth JSME/KSME Fluid Engineering Conference Pre-Symposium(招待講演). 15-22 (2002)

  • [文献書誌] 森岡禎, 本阿弥眞治: "渦発生ジェットによる後方ステップ流れの制御-再付着領域壁面近傍流れの動的特性"日本機械学会論文集B編. (掲載予定). (2003)

  • [文献書誌] K.Yamagata, M.Saito, T.Morioka, S.Honami: "The Response of Injection of Vortex Generator Jets to a Backward Facing Step Flow"Proc ASME/JSME 2003 Fluids Engineering Division Summer Meeting in Honolulu. (2003 July 発表予定). FEDSM2003-45524 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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