現在ロケットポンプインデューサの流れの解析は、軸と同軸の円筒面で切断し展開して得られる二次元直線翼列に近似して解析されている。しかしながら二次元直線翼列理論では、ケーシングやハブの影響を取り入れることは不可能である。 本研究課題では、ケーシングやバブの影響をモデル化した二平面間内のキャビテーションを伴う三次元翼列について、理論的研究を行うことを目的としている。 キャビテーションを伴う単独翼の解析法とキャビテーションを考慮しない翼列の解析法の両者が構築されれば、これら二種の解析法の融合によってキャビテーションを伴う翼列の特性を解析することができる。 前者の解析法に対応する「二平面間内のキャビテーションを伴う三次元単独翼の解析法」は、申請者によって提案されかつ公表されている。 平成13年度の研究計画は、後者の解析法すなわち「二平面間内のキャビテーションを考慮しない三次元翼列の解析法」の提案であるが、これは申請者により公表されている「せん断流中における三次元薄翼の一特異店解法」(機論、1990-2)を翼列に拡張することによって成功し、結果をだすことができた。 これには理論や計算法の構築はもとより、現有のパソコンによる数値解析、大学、研究所、学会などにおける資料収集、アルバイトによる資料整理などに基づいている。
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