研究課題/領域番号 |
13650239
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
植村 正 関西大学, 工学部, 教授 (50067568)
|
研究分担者 |
伊与木 茂樹 関西大学, 工学部, 助教授 (60098100)
|
キーワード | 吸収式冷凍機 / 吸収式ヒートポンプ / 吸収式ヒートトランスフォーマー / 成績係数 / 調湿装置 / 塩化リチウム / エチレングリコール / 細菌 |
研究概要 |
本研究は、水+エチレングリコール+塩化リチウム系の蒸気吸収式システムの性能、特性を評価する場合などに必要となる基礎的諸物性値である物理的性質及び熱的性質の測定を行い、これらの諸物性値を用いて、蒸気吸収式システムの理論上の性能及び動作特性を明らかにし、水+臭化リチウム系などのそれとの比較検討も行うことを目的とした。また、水+塩化リチウム系を調湿・殺菌装置として用いた場合の細菌数の変化などの測定も合わせて行うことを目的とした。当初の研究目的、研究計画に対して、平成14年度は以下に示すことが達成された。 密度については、282.65Kから342.45Kの温度範囲と11.3wt%から42.6wt%の濃度範囲で、28点の測定を行い、実験式を作成した。粘度については、283.35Kから342.65Kの温度範囲と11.3wt%から42.6wt%の濃度範囲で、28点の測定を行い、実験式を作成した。表面張力については、283.05Kから342.35Kの温度範囲と11.3wt%から42.6wt%の濃度範囲で、28点の測定を行い、実験式を作成した。平成13年度で測定した諸物性値(溶解度、蒸気圧、比熱及び混合熱)を基にして、この三成分系を種々の型式の蒸気吸収式システム(一段式吸収式冷凍機、二重効用型吸収式冷凍機(並列循環方式)、第二種一段式吸収式ヒートポンプ、第二種二段式吸収式ヒートポンプ、デュアルサイクル及びハイブリッドサイクル)の作動流体として用いた場合の性能、特性などのシミュレーション解析を行い、特徴を見出した。水+塩化リチウム系を調湿・殺菌装置として用いた場合の殺菌性について調べ、その結果、塩化リチウム水溶液は強い殺菌性を示した。また、この系のプロトタイプの装置では、運転開始後90分ですべての細菌は検出されなかった。さらに、性能と殺菌力向上のために添加される種々の界面活性剤のMICが測定され、2-アミノエタノールが添加された。
|