研究課題/領域番号 |
13650281
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
三原 豊 香川大学, 工学部, 教授 (50314901)
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研究分担者 |
橋口 原 香川大学, 工学部, 助教授 (70314903)
平田 英之 香川大学, 工学部, 助教授 (90304576)
大平 文和 香川大学, 工学部, 教授 (80325315)
吉村 英徳 香川大学, 工学部, 助手 (30314412)
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キーワード | マイクロ部材疲労強度試験 / ナノ部材疲労強度試験 / フォトリソプロセス / SOI基板接合 / 櫛歯形アクチュエーター |
研究概要 |
当研究の最終目標は、ナノ、マイクロ部材の強度測定を可能とする、マイクロ装置を試作する事である。これまで、装置の検討、設計、試作を行い、試験片-試験機一体型、分離型の試験機をフォトリソ・ドライエッチングの工程を使い試作した。 今年度は、曲げ疲労試験機の試作と走査電子顕微鏡内でのマニピュレーション装置を試作した。 1)曲げ疲労試験機の試作と曲げ疲労試験 Siの多層SOI基板を用い、櫛歯状アクチュエーターにより曲げ力を負荷できる、ピンセット型の曲げ疲労試験機を試作した。試作に当たって、(1)構造強度についての力学的な設計は、FEM解析を用い行い、構造の寸法を決め、(2)発生できる力は基礎理論から計算し設計した。また、発生できる力については、最終的に試験片に曲げを加え、その曲がりから力の検定を行った。その結果、基礎理論から算出される力により、精度よく発生力を予測できることが確認できた。また、この段階では位置あわせのマニュピレーションが出来ないため、試験片と試験機を一体型で設計試作した。 この試験機を用い、疲労試験を実施した。7体の試験を行ったが、試験片を10^6から10^7回、問題なく繰り返し曲げ動作を行えることが確認できた。また、試験片はまげの最大荷重点の根元から折れたものが2本、先端部分がこすれて滅損してしまったものが5体発生した。先端滅損は、一体型の試験片の長さが不足したために発生した。今後、試験片分離型により適正な試験を行えるようにする。 2)走査型電子顕微鏡内部でのマニュピレーションジグ試作 走査型電子顕微鏡内部での試験を実施するための、ジグ、マニュピレーター、アクチュエーターの試作をした。試験機保持部は1軸、試験片保持部は2軸の自由度を持ち、位置あわせの行える機構とした。試験片の保持、試験片試作が間に合わなかったため、分離型の試験機を取り付け、1ミクロンの球体を散布し、この位置を合わせることで位置あわせの精度を確認した。また、走査電子顕微鏡内で試験機の動作確認を実施し、問題なく動作することを確認した。 今後、1)2)を組み合わせ疲労試験を行えう。
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