| 研究概要 |
スイッチトリラクタンスモータ(SRM)は構成簡単で多極化が容易であること,回転子慣性モーメントが小さいことなどの特長を有する。本研究はこれらの特長に着目し,低風速でも効率のよい風力発電機の開発を目的として、SRMの発電機(SRG)への応用について検討を行うものである。平成13年度においては主としてSRGの特性試験を行い,発電機としての特徴を明確にするとともに,風力発電に適用するために必要な基礎的事項を明らかにした。
1SRGの試作:200W程度の小型のSRGを試作した。あわせてMOSFETコンバータを使用した励磁回路も製作した、
2動作機構の解明:すでにSRMで提案した解析手法を拡張してSRGの動作解析を行った。本解析はSRGを可変磁気回路でモデル化し,励磁用のコンバータ回路と速成させることにより始動特性から定常特性まで精度よく計算するもので,筆者によって初めて提案、された手法である。これにより,SRGの励磁パルス電圧の幅およびタイミングなど発電機運転に必要な事項を明らかにすることができた。
3励磁回路の信号生成回路の製作:(2)の成果に基づきSRGの励磁回路の信号生成回路を製作した。回転子位置検出にはロータリーエンコーダを用い、その信号から発電機運転に最適なタイミングでSRGが励磁されるような信号処理回路を開発した。
4以上のシステムを用いてSRGの特性試験を行った、すなわち、外部電動機でSRGを駆動し、適切な励磁を行うことにより発電機運転を行い、回転数や励磁電圧に対する出力の関係,効率など,発電機としての基本的な特性を明らかにした。
以上より本年度の研究目標はある程度達成されたものと考える。
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