研究課題/領域番号 |
13650305
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 修 京都大学, 工学研究科, 助手 (70093333)
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研究分担者 |
濱田 昌司 京都大学, 工学研究科, 講師 (20246656)
宅間 董 京都大学, 工学研究科, 教授 (50221370)
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キーワード | 混合ガス / 混合ガス絶縁 / 膜分離 / 六フッ化硫黄 / 窒素 / ガス分離 / 回収損失 / 回収純度 |
研究概要 |
現在の電力分野におけるガス絶縁方式ではSF6ガスが専ら使われているが、このガスは地球温暖化効果がC02に比して約24,000と非常に大きいので、1997年に京都で開催されたCOP3において削減対象に指定されている。一方、SF6の使用量を減らす目的でN2等の通常ガスに5〜20%程度のSF6ガスを混ぜた混合ガス絶縁方式が国内および欧米において活発に研究されている。これは、少量のSF6を混入するだけで放電電圧が非線形に上昇する相乗効果を利用するものである。本研究は、このような絶縁用混合ガスの分離・回収に適した装置を平成13年度および14年度の期間で開発するものである。本研究で採用するガス分離は高分子製の分離膜を用いるもので、これは膜を透過するガスの速度が、ガスの種類によって異なる性質を利用するものである。 当初の研究計画に従って、本年度はまず、SF6やN2に対する膜の透過特性などの基礎特性を測定した。この結果、ポリイミド膜ではSF6よりもN2が数十倍透過しやすいこと、また、膜の温度を100℃まで上げることによって、100倍まで透過しやすくできることを明らかにした。次いで、5から20%のSF6を含む混合ガスを作成し、実際に分離特性を調べた。その結果、分離後に回収したSF6の濃度が90%以上になることがわかったが、一方で、分離過程で外部に漏洩するSF6の量(回収損失)が数10%と高いことがわかった。 上記の回収ガス中SF6濃度をさらに上げ、かつ回収損失をできるだけ小さくするため、2組の分離膜を接続するカスケード方式を開発し、分離回収試験をおこなった。その結果回収ガス中SF6濃度は98%以上となり、回収損失も1%以下とすることができた。また、このような高純度、低損失の分離回収が確実に行えるよう、供給ガス圧、ガス流量等の諸条件を明らかにした。
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