研究課題/領域番号 |
13650309
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
門脇 一則 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60291506)
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研究分担者 |
井堀 春生 愛媛大学, 工学部, 助手 (70249861)
藤井 雅治 愛媛大学, 工学部, 助教授 (00127911)
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キーワード | 電界分布 / カー効果 / 液体誘電体 / 時系列測定 / 電界測定 / 流動帯電 |
研究概要 |
今年度、本研究によって明らかになった内容は以下のとおりである。 1.これまで液体試料として、使用してきたニトロベンゼンは劇薬に分類され、その取り扱いがとても難しく、流動させる液体としては不向きであった。そこで、今後、ニトロベンゼンに替えてプロピレンカーボネート(炭酸プロピレン)を用いることとした。実験に先立ち、プロピレンカーボネートのカー定数を測定した。プロピレンカーボネートは市販の特級試薬を蒸留したものを用いた。平行平板電極を用意し、これに5kVの電圧を印加して、光強度変化を測定し、カー定数を求めた。その結果、約プロピレンカーボネートのカー定数は約1.4*10^<-12>m/V^2であった。 2.流動帯電による帯電によって、電界分布がどのように変化するかを観察するためには、帯電によって電界分布が変化する様子が測定可能である必要がある。そこで強制的に帯電させた液体を用いて、電界分布の測定をおこなった。帯電することによって、得られる光強度が変化し、電界ベクトル分布を再構成する際には、帯電前と比較することによって再構成データを補正する必要があることが判明し、補正された光強度データを用いて電界分布を再構成した。帯電前と帯電後の電界ベクトル分布を比較すると、帯電後は帯電前に比べて電界が緩和され、全体的に電界強度が小さくなった。また、電界ベクトルの方向はあまり変化がなかった。 3.流動帯電を模擬するための流動装置を作成し、流動装置の基礎的なデータを得ることができた。また、流動装置を用いて、実際に流動帯電が生じるかどうかを確認した。得られた結果から本装置によって、流動帯電が発生していることが確認できた。
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