研究概要 |
平成13年度の成果として下記のことが行われた。 (1)二次元(ベクトル)磁気特性のモデリングとして従来のE&S(Enokizono and Soda)モデルを改良したE&S2(Enokizono, Soda and Shimoji)モデルを考案した。これにより電磁場解析の計算過程において安定した解析が行えると同時に会の精度の向上を得た。 (2)更に,これまで電磁鋼鈑を用,いた鉄心の渦電流解析は困難なものとされていたが,動的E&S2モデルにより,この解析を可能にせしめ,第3高調波を含んだ磁束波形の鉄損解析が可能となった。この手法を変圧器モデルに適用した結果,非常によい結果を得ることができた。これによりこの挙動を明らかにすることができた。 (3)E&S2モデルの精度を上げるための試みが第n調波までの一般式で表現できる様にした。このモデリングではこれまでの計算時間と変わらない程度で第13調波までのモデル化を容易にし,全体の磁界解析の精度を格段に向上するととができた。次年度においては上記成果の,(2)及ぴ(3)を結合した動的解析モデルを完成させ,高品(高配高性電磁鋼鈑,二芳香性電磁鋼鈑を使用した新しい低鉄損モータの開発を目指す予定である。 (4)直流と交流磁界が混在する偏磁気特性のベクトル測定に成功した。これにより例えばx方向から、の直流磁界は同方向のみならずy方向へも影響を及ぼすことが明らかとなった。
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