研究課題/領域番号 |
13650320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
三木 一郎 明治大学, 理工学部, 教授 (20130833)
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研究分担者 |
久保田 寿夫 明治大学, 理工学部, 教授 (10170036)
松瀬 貢規 明治大学, 理工学部, 教授 (40061999)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 表面磁石形同期電動機 / 初期磁極位置推定 / センサレス始動 / 電圧ベクトル / 電流応答 / 埋込磁石形同期電動機 |
研究概要 |
表面磁石形同期電動機の初期磁極位置をセンサレスで、しかも高精度に推定できる手法の開発を2年間にわたって行った。研究はほぼ実施計画に沿って行われ、推定手法の開発が終了した。本手法の有効性を確認するために、実験システムを構築し、本推定を実行した。試料機は400Wの小容量モータであり、ロータリーエンコーダがその軸に設置されており、回転子の回転および磁極の位置が測定できるようになっている。研究成果の概要をまとめると以下のようになる。 (1)適切な電圧ペクトルを電動機に印加し、電流を観測することにより十分な精度で磁極位置を確実に推定できることがわかった。 (2)回転子の回転を生じることなく推定が確実に実行できるように、電圧ベクトルの適切な大きさと出力時間を自動的に決定する手法を開発した。 (3)推定時間を短縮し、かつ推定精度を高めるための電圧ベクトル生成パターンと印加順序について明らかにした。 (4)推定にかかわるすべての行程を極力自動化し、簡単化することにより実用性を高めた。 (5)磁極位置推定のみに要する時間を約15ms以内に抑えることを目標にしたが、実際には約12msを達成できた。 (6)本手法は、埋込磁石形同期電動機にも適用できることが明らかになった。 (7)表面磁石形では推定の平均誤差は、±1.83°、埋込磁石形では±1.34°となり、両磁石形同期電動機に対して有効な推定法であることが明らかになった。 位置推定誤差については、実用上全く問題のない予想以上の精度を確保することができた。本手法の再現性についても問題は生じなかった。また、センサレス駆動についても検討し、原理的なことを明らかにすることも中途より目標の一つにしていたが、有効な手段を確定することができなかった。このことに関しては今後も引き続き研究を行っていく予定である。
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