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2001 年度 実績報告書

室温強磁性有機物の構造と磁性

研究課題

研究課題/領域番号 13650334
研究機関埼玉大学

研究代表者

平塚 信之  埼玉大学, 工学部, 教授 (20114217)

研究分担者 柿崎 浩一  埼玉大学, 工学部, 助手 (70261881)
杉山 和夫  埼玉大学, 工学部, 助教授 (80114213)
小林 秀彦  埼玉大学, 工学部, 教授 (60125888)
キーワード常温有機強磁性体 / 炭素系化合物 / 窒素ラジカル / 電子スピン共鳴 / 熱分解 / 飽和磁化 / 強磁性体 / トリエチルアミン
研究概要

遷移金属を含有しない有機物でしかも常温で強磁性を示す物質の合成条件を確立するとともにその強磁性発現の起因を調べることを計画し実験を行った。以下に研究実績を述べる。
1.常温強磁性有機物の探索および合成条件の検討
a)出発原料には、脂肪族で水素/炭素比が高く、ヘテロ元素を含むトリエチルアミンを用いた。出発原料を気化させて860〜950℃に加熱された減圧大気中(0.1Torr)に導入し、30分間熱分解を行った後、室温まで放冷した。得られた生成物を粉砕して永久磁石で選別することにより有機強磁性体を得た。
b)860℃の熱分解により得られた試料の飽和磁化値が最も大きく、2.64emu/gであった。この比較的低温で熱分解した試料は構造に不均一さが生じるためにラジカル濃度が高くなることが原因であると考えられる。870〜900℃で熱分解した試料の飽和磁化値は約1emu/gとなり、950℃で熱分解した試料は強磁性を示さなかった。
2.強磁性発現機構の解明
常温で強磁性物(860〜900℃反応生成物)および常磁性物(950℃反応生成物)のESRスペクトルを測定した。強磁性物のジャイロマグネティック定数(g)値は1.9989であり、自由電子のg値(2.0023)に近く強磁性発現は主にスピン運動によると判断された。
3.プラズマ反応による高収率、高飽和磁化値有機物の合成
本年度プラズマ中で有機物を分解するための装置を設計し、作製した。この装置にプラズマ発生用電源を付加して、N^*ラジカルがより多く含有する化合物を合成する実験を現在進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 平塚信之: "常温強磁性有機物の合成および磁性"粉体粉末冶金協会誌. (予定).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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