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2002 年度 実績報告書

カーボンナノチューブを用いた高性能微小電子線源の作製

研究課題

研究課題/領域番号 13650382
研究機関大阪府立大学

研究代表者

川田 博昭  大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (90186099)

研究分担者 秋田 成司  大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (60202529)
中山 喜萬  大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (20128771)
キーワードゲート付微小電子線源 / カーボンナノチューブ / 選択成長 / Fe触媒 / 反応性イオンエッチング / Crゲート電極
研究概要

本研究ではシリコン基板に作製した微細孔の底から電子線のエミッターとしてカーボンナノチューブを熱CVDで成長させ、引き出し電極は基板表面に作製しておく。これによりエミッターと引き出し電極が基板に一体化し、ゲートとエミッタの距離も近づけ、低電圧で安定な動作をするゲート付微小電子線源を作製する。この目的を達成するため、以下の実験を行い、ゲート付のカーボンナノチューブ微小電子線源を簡単につくれるプロセスを確立した。
1.微細孔からのカーボンナノチューブの選択成長
本研究において最も重要な点は微細孔の底からのみカーボンナノチューブを成長させることである。カーボンナノチューブの成長は触媒となるFeの蒸着条件や下地の材料に強く依存する。そこで、電極材料となるCr蒸着膜の上にFe触媒を蒸着させて熱CVDを行ったところ、Cr蒸着膜上からはカーボンナノチューブが全く成長しないことがわかった。これを利用して、基板表面にパターニングしたCrをマスクとして基板に微細孔を形成、Fe触媒を蒸着した後、カーボンナノチューブを成長させると基板の底からのみカーボンナノチューブを成長させることができた。パターニングされたCrはそのままゲート電極として用いられるため、簡単なプロセスでゲート電極付エミッタを作製できる。
2.カーボンナノチューブのエッチング
1.で述べた方法で作製されたカーボンナノチューブは成長スピードのコントロールが不十分であるため基板表面から10〜20μmも突出したものとなった。そこで、酸素プラズマでカーボンナノチューブの反応性イオンエッチングを行った。エッチング速度は〜10μm/minにもなり、細孔中心部よりも周辺部のカーボンナノチューブの方がエッチング速度が大きいことがわかった。このことは、ゲート電極と接触する可能性の大きな周辺部のカーボンナノチューブを選択的に除去できるため望ましい特性である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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