今年度は、本科学研究費交付の第2年度であるので、さらに効率良く研究遂行のためのいろいろな整備を行った。数値計算、実験結果の効率的処理を行うため、パーソナルコンピュータの周辺機器、計測用ソフトウェアの整備、測定用標準アンテナの改良などを行った.また、アンテナ作成を行い、その特性を計測するための銅板、銅テープ、コネクター、ケーブルなどを買った。 昨年度の研究で、給電半波長スロットに2素子の寄生スロットを付け、キャビティの大きさをこれまでと同じにして、インピーダンスの周波数帯域を5%から約11%に改善することができた。今年度は、さらに広帯域のスロットアンテナを実現するため、十字型ループスロットを考えた。キャビティの大きさを昨年より小さくし、17%の帯域を得ることができた。今年度の目標である15-20%の帯域に達することができ、同時にキャビティの小形化も実現できた。この計算結果と実験結果は、非常によく一致した。 この成果を2002年6月に米国Texas州San Antonio行われたIEEE International Symposium on Antennas & Propagationで発表し、質疑応答を行った。また、学会出席者とスロットアンテナ研究に関する情報交換を行った。
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