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2001 年度 実績報告書

電子透かし技術の評価とその支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13650416
研究機関九州大学

研究代表者

宮崎 明雄  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (70192763)

キーワード電子透かし / ディジタルウォーターマーク / 情報セキュリティ / 著作権保護 / 電子メディア / 画像・映像 / 電子透かしの耐性 / デコンボリューションフィルタ
研究概要

本研究では、まず、電子透かし技術の評価項目と評価基準について議論し、その評価方法を与えることを目的として研究を行う。さらに、この研究成果に基づいて、電子透かし技術の評価作業を支援するシステムの開発を目指して研究を行う。今年度は、静止画像を対象にして、電子透かしシステムの評価方法について調査と基礎的研究を行った。今年度の研究成果は以下の通り。
(1)電子透かしシステムの評価方法を検討するために、StirMarkなどの電子透かし評価ツールとその利用状況について現状を調査した。その結果、これらの評価ツールは透かし情報の検出率の測定に利用されているだけで、このままでは電子透かしシステムの品質(透かし入り画像の品質)、性能(透かし情報量)、及び耐性(画像処理や攻撃に対する透かしの強度)に関する総合的な評価とその設計には利用できないことが分かった。
(2)電子透かしシステムの評価方法を与えるために、まず、電子透かし埋め込み・検出機構のモデル化を行い、画像処理や攻撃のモデルを作った。次に、このモデルに基づいて、電子透かしシステムの解析を行い、画像処理や攻撃によって透かし情報がどのように歪むのか、透かし情報の検出誤りがなぜ生じるのかを解明した。`
(3)上記(2)の結果に基づいて、電子透かしシステムの品質、性能、及び耐性について議論し、電子透かしシステムの総合的な評価法を提案した。また、この評価方法を用いて、画像処理に対して耐性をもった電子透かしシステムの設計法を与えた。さらに、電子透かし検出システムの改良も行った。すなわち、補正フィルタ(デコンボリューションフイルタ)を導入し、ロバストな電子透かしシステムの設計法を与えた。
次年度は以上の研究成果を踏まえて継続研究を行い、電子透かし技術の評価作業を支援するシステムの開発を目指す。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masataka Ejima: "On the Evaluation of Performance of Correlation-Based Watermarking Techniques in the Frequency Domain"Proc. International Technical Conference on Circuits/Systems I Computers, and Communications. 1巻. 271-274 (2001)

  • [文献書誌] 江島 將高: "相関利用型電子透かし方式の解析について"電子情報通信学会 第16回ディジタル信号処理シンポジウム講演論文集. 1巻. 349-354 (2001)

  • [文献書誌] 椛島 良聡臣: "相関利用型電子透かし方式に関する一検討"電子情報通信学会 第16回ディジタル信号処理シンポジウム講演論文集. 1巻. 355-359 (2001)

  • [文献書誌] 宮崎 明雄: "画像の多重解像度解析を利用した電子透かし方式の解析"電子情報通信学会論文誌. J85-A巻1号. 103-111 (2002)

  • [文献書誌] Akio Miyazaki: "Analysis of Watermarking Systems in the Frequency Domain and its Application to Design of Robust Watermarking Systems"IEICE Trans. on Fundamentals. E85-A巻1号. 117-124 (2002)

  • [文献書誌] 江島 將高: "周波数領域利用形電子透かし方式の性能評価について"電子情報通信学会論文誌. J84-A巻10号. 1272-1281 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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