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2001 年度 実績報告書

ベクトル信号処理に基づくカラー画像信号処理アルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13650428
研究機関武蔵工業大学

研究代表者

田口 亮  武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (40216825)

キーワードベクトル信号 / カラー画像信号 / RGB色空間 / HSI色空間 / コントラスト強調 / 高解像度化
研究概要

カラー画像信号はR(赤),G(緑),B(青)の3原色の成分からなるベクトル(マルチチャネル)信号である。カラー画像に対しても濃淡画像同様に、復元や強調と言った処理が不可欠である。しかしながら、カラー画像信号に対して独自の処理形態は殆どなく、3成分独立に、または、輝度信号成分を抽出しその成分のみに濃淡画像の方法を施すことが一般的な処理形態となっている。カラー画像信号がベクトル信号であることを考えれば、成分間の関係を考慮したりベクトル信号として処理を施すことにより、さらなる処理性能の向上が図られることは容易に想像される。本年度は主にカラー画像強調に対して、カラー画像独自の処理形態の提案を試みた。
1)カラー画像のコントラスト強調
画像信号処理においてコントラスト強調は重要な処理である。例えば、暗い部屋で撮影したカラー写真等は、全体が暗く不鮮明であることは言うまでもない。そのようなカラー写真をディジタルデータ化し強調することは有意義である。カラー写真の場合、視覚的に自然な強調が要求されるため、R, G, Bの3成分を独立にコントラスト強調すると、その要求を満たすことができない。そのため、カラー画像空間(3次元色空間)で強調する必要があり、そのために利用できる空間が視覚特性を考慮したHSI色空間(H:色相,S:彩度,I:輝度)である。特に色相は視覚的に敏感な成分で、色相を保存し、かつ強調度の高い方法を提案した。
2)カラー画像の高解像度化
インターネットの普及で、カラー画像信号を伝送する機会が急増している。その際、画像サイズを小さくするなどの画像データの圧縮を行うことも少なくない。よって、画像伝送の受信側では画像の解像度を向上させる手法を備えておくことが好ましい。本研究では、筆者らが濃淡画像を対象に提案したラプラシアンピラミッド表現に基づく解像度向上法をカラー画像用に拡張している。特に画像輪郭部分に生じる色ずれはカラー画像独特な弊害であり、その対策を明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田口 亮, 池田 吉徳: "簡略化ヒストグラムエクスプロージョン法の提案とカラー画像強調への応用"電子情報通信学会技術研究報告「ディジタル信号処理」. Vol.101,No.18. 45-52 (2001)

  • [文献書誌] 田口 亮, 高橋 靖正: "エッジ効果の生じないラプラシアンピラミッド階層表現に基づく画像の高解像度化手法"電子情報通信学会技術研究報告「画像工学」. IE2001-11. 23-29 (2001)

  • [文献書誌] Akira Taguchi, Yasumasa Takahashi: "Higher resolution method for color digital image"Proc. of SPIE conference 4667 "Image processing : Algorithms and Systems". (6月発行予定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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