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2004 年度 実績報告書

符号語長のオーダーを抑えた正整数のユニバーサル符号化

研究課題

研究課題/領域番号 13650441
研究機関都城工業高等専門学校

研究代表者

中村 博文  都城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (40189056)

キーワード正整数符号化 / ユニバーサル符号 / 数値計算 / 符号語長 / 対数スター関数
研究概要

具体的な符号語を与える正整数のユニバーサル符号化の研究において、符号化したい正整数nに対する符号語長のオーダーを下げるために、一定の範囲で計算誤差を許容する形で数値計算を用いて符号語を割り当てる正整数符号を提案した。符号化したい正整数nの長さ情報を再帰的に考え、それぞれを2進数表現で表わしたときの、2進数表現の特に有意な部分の情報を、目標とした表現長になるように数値計算を用いて再符号化する符号である。正整数nの符号語長について予め目標を設定して、それを実現できるように符号語を割り当てるという考え方は、机上では言わば正攻法であるが、符号語長の計算には一般に大きな時間計算量を要し、また、符号を有限の演算桁数で実現する際には必ず演算誤差が生じ取り扱いが煩雑になるため、具体的な符号語を与える実際の符号化はこれまで取り組まれて来なかった。
本研究では、長さ情報の再符号化に用いる数値計算で使った全ての演算についてボトムアップで演算誤差の範囲を明確にして、符号語長の上界を正確に数式で示した。更に、そのオーダーを、具体的な符号語を与える従来符号よりも本質的に小さいオーダーにできることも示した。具体的には、修正対数スター関数と呼ばれる符号語長を可能にした。
長さ情報の再符号化に用いる数値計算の時間計算量の上界も、全ての演算についてボトムアップで求め明確に示した。具体的には、再符号化する最も大きい長さ情報の値をiとするときオーダーilog iであることを示した。このオーダーは大きいが、長さ情報の総量に比べて少量の長さ情報に対して再符号化を行うことで、全体の時間計算量を抑えることができた。その結果、提案符号の符号化の時間計算量は従来法と同じで、理論的限界であるオーダーlog nにできることを示した。更に、復号の時間計算量も同じオーダーであることを示した。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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