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2001 年度 実績報告書

電磁波を利用した地下構造推定システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13650464
研究機関長崎大学

研究代表者

田中 俊幸  長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 助教授 (50202172)

研究分担者 竹中 隆  長崎大学, 工学部, 教授 (40117156)
キーワード地中レーダー / マイクロ液 / FDTD法 / 合成開口処理 / 逆散乱問題 / ボアホール
研究概要

平成13年度の研究実績は以下の3つに大別される.
1.地中レーダのデータを用いて合成開口処理を行い,地中のランダム性や受信信号に含まれる雑音も考慮に入れ,物体が存在していると予想される領域を推定した.さらに,その推定領域に対して時間領域非線形トモグラフィ像再構成法(FBTS法)を適用し,物体の形状,電気定数,位置を高速に推定するアルゴリズムを開発した.また,合成開口処理による物体の位置の推定が失敗した場合の対処方法についても議論した.
2.再構成領域が広い場合,背景媒質に対して推定物体の不均質性が強い場合,および信号に大きな雑音が含まれている場合,これまでのFBTS法では再構成が困難となった.そこで,低域通過フィルタをアルゴリズムに導入し,最初は信号の低周波成分だけで物体の大まかな形状を推定し,順次低域通過フィルターのカットオフ周波数を上げていくことによって,物体の再構成精度を上げていくフィルターを利用したFBTS法(FFBTS法)を提案した.本手法によれば,これまでの手法と比べて倍以上の大きさの雑音を含んでいる受信データからも再構成が可能となった.また,雑音が無い場合でさえも再構成することが不可能であった物体に対しても,精度良く再構成することができた.
3.これまでは2次元問題を取り扱っていたが,パルス波の地中伝搬の様子を3次元の数値シミュレーションによって明らかにした.さらに,ボアホールを用いた3次元の地下構造の推定問題をFBTS法を用いて解析し,4本のボアホールを用いることで,地中の空洞の位置の3次元的な配置を推定することができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Takenaka, H.Jia.T.Tanaka: "Microwave imaging of an anisotropic cylindrical object by a forward-backward time-stepping method"IEICE Trans.Electron.. Vol.E84-C No.12. 1910-1916 (2001)

  • [文献書誌] H.Jia, T.Takenaka, T.Tanaka: "A new image reconstruction algorithm for borehole radar"Progress in Electromagnetics Research Symposium. 137 (2001)

  • [文献書誌] T.Tanaka, H.Jia, T.Takenaka: "Image reconstruction of buried cylindrical objects using time domain data"Progress in Electromagnetics Research Symposium. 283 (2001)

  • [文献書誌] N.Kuroki, T.Tanaka, T.Takenaka: "Filtered foward-Backward Time-Stepping Algorithm for Noise-Contaminated Data"電気関係学会九州支部第54回連合大会 Asisa session. No.1538. 816 (2001)

  • [文献書誌] 大石彰, 竹中隆, 田中俊幸: "3次元誘電率分布に関するボアホールレーダー計測の逆解析"第6回地価電磁計測ワークショップ. SANE2001-70. 73-78 (2001)

  • [文献書誌] 田中俊幸, 千代田秀之, 竹中隆: "合成開口処理とトモグラフィ法を併用した地下探査"第6回地下電磁計測ワークショップ. SENE2001-70. 135-142 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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