• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

統計的独立性に基づく実環境下における音源方位・位置の同定

研究課題

研究課題/領域番号 13650472
研究機関近畿大学

研究代表者

中迫 昇  近畿大学, 生物理工学部, 教授 (90188920)

研究分担者 小倉 久直  近畿大学, 生物理工学部, 教授 (50025954)
キーワード複素ICA / 点音源 / 位相差 / 距離減衰 / 音源方位推定 / 音源位置推定 / 逆フィルタ / 信号回復
研究概要

音源の方位や位置を同定することは,音声認識やシステム同定における精度の向上,ANC(Active Noise Control:能動騒音制御)などの騒音対策,音による異常検出,音場の収録・伝送・再現など様々な分野において非常に有用である。複数の点音源からの信号を観測する場合、幾何学的配置により観測信号中では源信号は振幅の変化や位相の遅れをともなって反映される。マイクロホンアレイを用いる従来の音源方位・位置推定法では、少なくとも音源の数プラス1個のマイクロホンを必要とし、また観測信号の相関情報しか利用しないのが通常である。本研究の目的は,複数の独立な信号源が存在する音場において,統計的独立性に基づき観測信号から音源の方位・位置を推定するための信号処理法を提案することにある。そこで本年度は,昨年度に引き続き以下のように新たな手法の提案を行った。
1.複素Hermiteモーメントとユニタリ変換を利用した複素信号のブラインド分離法は,時間差混合信号を複素狭帯域化した信号に対して適用可能である。分離結果を用いて複素狭帯域フィルタの中心周波数を広帯域で変化させることにより,音源と受音点間の遅延時間を推定でき,音源位置を推定することができる。本手法の特長として、2音源の位置を2つのマイクロホンのみで同時に推定できることがあげられる。
2.推定されたパラメータを用いて時間差混合信号の逆フィルタを構成すれば,源信号を高品質で分離・再生ができる。さらに、音源が無限遠方にある場合の方位推定も可能である。
3.とくに本年は様々なシミュレーションを行い提案手法の有効性を検証した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 小倉 久直, 中迫 昇, 佐久間 有子: "複素ICAに基づく時間差混合信号からの音源推定と逆フィルタによる分離・再生"2002年度日本音響学会秋季研究発表会講演論文集. 1. 553-554 (2002)

  • [文献書誌] 中迫 昇, 小倉 久直, 佐久間 有子: "ブラインド分離による時間差混合信号からの複数音源の推定と逆フィルタを用いた分離・再生"平成14年度電気関係学会関西支部連合大会講演論文集. G-349-G-349 (2002)

  • [文献書誌] H.Ogura, N.Nakasako, Y.Sakuma: "Blind separation of mixed speeches with time delays -Estimation of source parameters and separation by an inverse filter"Proceedings of 2002 International Symposium on Intelligent Signal Processing and Communication Systems. 123-127 (2002)

  • [文献書誌] 中迫 昇, 小倉 久直, 佐久間 有子: "複素ICAに基づく時間差混合信号からの音源推定と逆フィルタによる分離・再生"電子情報通信学会応用音響研究会技術報告. EA2002. 25-30 (2002)

  • [文献書誌] 中迫 昇, 小倉 久直: "複素ICAの推定パラメータに基づく音源位置推定と信号回復 -時間差混合信号のブラインド分離と逆フィルター -"2003年度日本音響学会春季研究発表会講演論文集. 1(発表予定). (2003)

  • [文献書誌] 中迫 昇, 小倉 久直, 佐久間 有子: "時間差混合信号からの複素ブラインド分による音源同定と分離・再生のための逆フィルタ"2003年度電子情報通信学会全国大会講演論文集. (発表予定). (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi