研究課題/領域番号 |
13650479
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
島 公脩 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029457)
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研究分担者 |
横道 政裕 宮崎大学, 工学部, 助手 (30274773)
川村 武 北見工業大学, 電気電子工学科, 講師 (80234128)
石動 善久 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00109480)
山下 裕 奈良先端大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (90210426)
榎本 隆二 鳥羽商船高専, 制御情報工学科, 助教授 (90203645)
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キーワード | 最適特異軌道 / Singular Optimal Controller / 区画システムの安定性 / 単調性の条件 / Frazer-Duncanの定理 / ドリフトレスシステム / フィードバック安定化 / 拘束系の解析力学 |
研究概要 |
[不変性・最適性とリー代数]最適特異軌道の存在条件を局所強可到達分布、状態空間、入力空間の次元により分類して解析し、最短時間制御問題の逐次近似解法を提案してSingular Optimal Controllerの出現の可能性を確かめ、最適制御をBang-bang型と判定する指針を導いた。局所強可到達分布のリー代数としての性質が基本である。[パラメータ変動に関する不変性]構造的不確かさのある線形制御系にFrazer-Duncanの定理と単調性の条件を用い、パラメータの変動区間に対して制御系の安定性が不変である条件を導いた。単調でない場合にも区間分割およびパラメータ置換による単調化法を導き、いくつかのアルゴリズムの計算効率・計算量を計算代数の手法により比較検討した。さらに、可制御性・可観測性に対する不変性の条件をGroebner基底と単調性を組合せて求めた。[リー代数の構造とフィードバック設計]軸対称劣駆動宇宙機はflat outputを持ち、不連続フィードバックにより安定化可能なドリフトレスシステムである。flat output trajectoryを用いて実行可能状態-入力軌道を生成すれば漸近的状態トラッキングを達成できるが、特異点を通過する軌道生成には有界性の証明が必要であり、その必要十分条件を導出した。時変フィードバックにより安定化可能なドリフトレスシステムに対して、有界入力で安定化が達成されるように時間スケール変換(動的補償器)を用いて制御器を改変する方法を提案した。[Invarianceの理論の不変的定式化]Invarianceの原理の不変的定式化に関連して、拘束系の解析力学の最新動向をヨーロッパの文献を中心に調査した.Poisson幾何・Lie亜代数の理論と拘束系の解析力学との関連を探る研究の進展は著しく,制御理論への応用を念頭においた萌芽的な研究が現れ始めている.[入門教程]制御理論を未履修あるいは、2-4単位程度履修の大学院生に対するHamilton-Jacobi方程式を主題とした入門講義の成果を検討した。
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