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2003 年度 実績報告書

制御系におけるフォールトトレランス機能の実現とその体系化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13650483
研究機関名古屋大学

研究代表者

鈴木 達也  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50235967)

キーワードフォールトトレランス / 自動車 / 無人宇宙往還機 / 電動機駆動系
研究概要

本研究では,制御系におけるフォールトトレランスの実現,さらには方法論の体系化をめざして、以下のような手順で研究を遂行した。
1.故障のモデル化とそれに対する対策を、(1)故障が起こっても安全である、というフェールセーフ機能の実現問題と、(2)故障を検出する故障検出問題の観点から提案した。(1)に関しては、自動車の高速道路上での自動走行における横方向制御や無人宇宙往還機の姿勢制御を対象として、正常なプラントと故障を有するプラントとの同時安定化問題として一般的な形で定式化し、解法を示した。また(2)に関しては、電動機駆動制御系を対象として、制御器と故障検出器の同時設計問題として定式化し、2自由度制御系の内部構造、ならびに線形行列不等式理論を利用した解法を提案した。
2.1.で提案した手法の有用性を実験、およびシミュレーションにより検証した。その際に(1)に関しては、自動車に取り付けられた2つの横方向位置検出センサのうちの一っが壊れても安定に走り続けられる制御方策を開発し、実験により有用性を検証した。また、無人宇宙往還機において機体の舵面が固着して動かなくなった場合を想定し、その場合でも安定に帰還できる制御方策を開発した。また、(2)に関しては、電動機駆動用インバータのトランジスタが故障した場合を想定し、故障検出とその抑制を同時に実現する制御方策を開発した。いずれの場合においても設計には市販の制御系設計用ソフトウエアMATLABを使用した。
3.上記の成果を誌上にて公表した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Nakamura, T.Suzuki, S.Okuma: "Joint Synthesis of Controller and Fault Detector and Its Application to Motor Drive Control System"Trans. of the Society of Instrument and Control Engineers. Vol.37 No.12. 1140-1146 (2001)

  • [文献書誌] 中村 久栄, 鈴木 達也, 大熊 繁: "フォールトトレランスを有する電動機駆動系の実現 〜オブザーバとFFTの組み合わせによる制御、故障検出および分離〜"高速信号処理応用技術学会誌. Vol.5, No.2. 25-31 (2002)

  • [文献書誌] H.Komatsu, T.Suzuki, S.Okuma, Y.Yamaguchi: "Fault Tolerant Flight Controller Design Using μ-Synthesis for the Unmanned Winged Re-entry Space Vehicles"Proc.of the 7th International Workshop on Advanced Motion Control. 310-315 (2002)

  • [文献書誌] S.Suryana., M.Tomizuka, T.Suzuki: "Design of Simultaneously Stabilizing Controllers and its Application to Fault Tolerant Lane-keeping Controller Design for Automated Vehicles"IEEE Trans.on Control Systems Technology. (to appear).

  • [文献書誌] E Konaka, T.Suzuki, S.Okuma: "Safety Verification of Material Handling Systems Driven by Programmable Logic Controller -Consideration of Physical Behavior of Plants-"IEICE Trans.on Fundamentals. (to appear).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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