研究分担者 |
大羽 達志 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (90233254)
山田 学 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 助教授 (40242903)
水野 直樹 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30135404)
山田 貴孝 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (00273318)
加藤 久雄 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (00233809)
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研究概要 |
ロバストサーボ系とは,目標入力の内部モデルを閉ループ内に持たせることにより,制御対象に不確かさが存在しても,システムが安定である限り定常偏差を零に保証するサーボ系であり,優れた追従性が期待される.平成13年度では,制御対象の入力端および出力端に関する評価関数を最適化するL_2最適ロバストサーボ系の設計法を提案した.しかしその設計法には,制御対象が最小位相系に限定されるなどの問題点が残されていた. 平成14年度の主な研究実績は以下である. ・新しい最適ロバストサーボ系の設計法を提案した.従来のロバストサーボ系では,不確かさが時変なクラスであるとき、定常偏差はもはや零ではなく、追従性を大きく劣化させる.本研究では,制御対象に時変なクラスの摂動が加わっても,制御系のロバスト安定性を保証できるだけではなく,定常状態における制御偏差の最悪値を最小にする補償器の設計法を提案した.まず,ロバストサーボを達成する補償器の一般形と設計の自由度を陽な形で与えた.つぎに制御対象の特性変動に対する追従性能への影響および最悪変動のクラスを理諭的に明らかにした.システムのロバスト安定性を保証できるだけでなく,定常状態における制御偏差の最悪値を最小化する補償器の設計法を与えた.設計問題を簡単な線形計画問題に帰着させて,設計法を簡単化した.また実用性を高めるため,従来法で課せられていた制御対象などに関する仮定を緩和した. ・提案法を駆動モータシステムに応用し,特性変動など実用に近い条件の下,シミュレーションを行い,従来法との比較により,本手法の有効性を示した.
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