研究概要 |
交付申請書に記したように,本年度はコンクリートのフレッシュな状態から,凝結に至るまでのコンクリートの物性の変化とそれらの流動状態の記述を行う理論を構築することが主たる作業であった. 流動状態を記述するためにある種の塑性解析の解析プログラムを構築したが,大変形,大変位解析であってしかも塑性ポテンシャル局面上に解を乗せることがなかなか難しく,現在構成則のさらなる改良と大変位問題の解析ルーチンの効率化の作業を継続中である. フレッシュなコンクリートの塑性モデルについては,我々はすでに多軸応力下の流れについても数学的な記述が出来ることにある程度成功していた. 現在さらに,各種のコンクリートについてこの構成則のパラメータがどのように変化するか実験を継続中である. 実験そのものが,柔らかい段階での歪み量や応力量を求めるものであるために,なかなか,実験が難しくもう一段の工夫が必要かもしれない.
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