• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

短周期表面波による構造ダイナミックス解析の高度化と設計への導入に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13650530
研究機関東北工業大学

研究代表者

神山 眞  東北工業大学, 工学部, 教授 (50085461)

研究分担者 松川 忠司  東北工業大学, 工学部, 助手 (00165789)
キーワード短周期表面波 / 不整形地盤 / 擬似スペクトル / 非線形 / アレー地震観測 / キラーパルス / 被害地震 / 長周期地震動
研究概要

前年度までに開発した地盤構造急変箇所を含む不整形地盤の地震応答解析プログラムの高度化をすすめるとともに,短周期表面波と直達実態波との干渉を詳細に解析するアルゴリズムを開発した.今年度は本研究課題の最終年度にあたることから,これまでの成果を各所で発表することに務めた.短周期表面波と直達実態波との干渉における検討では各種の条件によるシミュレーションから条件次第では予想を越える長周期(1〜3秒)の合成地震動が生じ得ることを発見した.このような長周期の地震動発生は入射波の周期特性とは無関係に短周期表面波を発生する不整形構造の構造と入射波の入射方向との関係に大きく依存することが明らかになった.すなわち,短周期表面波キラーパルスとも呼べる地震被害の鍵を握る現象が不整形地盤の地震応答に存在し得ることが新たなテーマとして浮かびあがった.このような現象把握は2003年に東北地方に相次いで発生した被害地震の調査活動とこれまでの本研究課題のシミュレーションから得られたものである.
解析の高度化とともに進められた設計への導入のテーマではテストサイトとして仙台市圏における実際の不整形地盤を対象に検討すすめた.線形問題の範囲内では仙台市圏のアレー地震観測システムSmall-Titanによる実測結果を説明可能であることから,設計基準への短周期表面波の導入が可能であるとの結論となった.しかし,これをまとめる段階で,並行して進めた実際の不整形地盤における非線形応答解析が膨大な計算処理時間を要すること,現在の研究担当者が有するコンピュータシステムでは実現困難であることが明らかとなった.この困難を解決するにはコンピュータ設備の更なる充実と解析コードの効率化が必須である.このため,本研究課題は本年度をもって終了するが,これを発展させる新たな科研費研究プロジェクトを次年度以降の研究テーマとして申請した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kamiyama, M., T.Satoh: "Seismic response analysis of laterally inhomogeneous ground with emphasis on strains"Soil Dynamics and Earthquake Engineering. Vol.22. 877-884 (2002)

  • [文献書誌] Kamiyama, M., K.Fukuchi, K.Tanii: "Nonlinear soil response : Simultaneous analysis of two horizontal motions"Proceedings of the 11^<th> International Conference on Soil Dynamics and Earthquake Engineering. Vol.2. 82-88 (2004)

  • [文献書誌] Shoji, Y., K.Tanii, M.Kamiyama: "A study on the duration and amplitude characteristics of earthquake ground motions"Proceedings of the 11^<th> International Conference on Soil Dynamics and Earthquake Engineering. Vol.2. 157-164 (2004)

  • [文献書誌] 神山 眞, 福地桂一, 松川忠司: "仙台市圏における不整形地盤の地震応答特性"東北工業大学紀要I:理工学編. 第23号(予定). 1-14 (2004)

  • [文献書誌] 谷井 恵, 神山 眞, 松川忠司: "アレー観測システムを用いたサイスミックゾーニングーレシーバー関数とコンプレックスエンベロップの応用-"東北工業大学紀要I:理工学編. 第23号(予定). 1-10 (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi