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2002 年度 実績報告書

LAT実験および数値解析による液状化・流動化挙動に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13650535
研究機関筑波大学

研究代表者

山田 恭央  筑波大学, 機能工学系, 教授 (90111476)

研究分担者 松島 亘志  筑波大学, 機能工学系, 助教授 (60251625)
キーワード液状化 / 液状化に伴う流動 / 可視化実験 / 個別要素法 / マイクロメカニックス
研究概要

地盤の液状化・流動化問題は、大地震の際の大都市臨海部の被害に大きく影響を与えると考えられているが、その挙動は複雑で未解明の部分が多い。本研究は、ミクロな立場から地盤粒子-間隙流体の挙動を観察し、液状化・流動化現象のメカニズムを解明すること、そして、地盤流動量や、建物基礎に作用する外力算定を行うための基礎データを提供することを目的とする。
まず、通常の豊浦砂を用いた中空ねじり試験より、地盤材料の液状化・流動化挙動を要素レベルで再現し、材料としての剛性回復メカニズムの重要性を確認した。続いて、地盤の液状化・流動化挙動に関するミクロ情報とマクロ情報の同時計測を企図して、3次元粒状体内部構造の可視化手法であるLAT(Laser-Aided Tomography)を適用した平面ひずみ試験装置を製作し、基礎的な要素試験によりその有効性を検証した。更に、これまで主に粒子挙動の計測を主目的としてきたLATにおいて、間隙流体の挙動を同時に計測するシステムの構築も試みた。高画質・高速度の画像取得システムと組み合わせ、液体中の粒子の自由落下のような、単純だが比較的速い運動における適用性の検討を行った。
一方、離散的な数値解析法を用いて、粒子-流体系のミクロな相互作用についても検討を行った。間隙流体を考えない、定体積個別要素法シミュレーションにより、非排水条件での地盤材料の液状化・流動化挙動をかなりの程度再現できることを明らかにし、その際の接触点分布の時間変化等、実験では得ることの難しい情報について検討した。その結果地盤の液状化とそれに続く単調載荷での剛性回復現象は、粒状体中の接触点および準接触点(変形によって接触点となりうる点)の分布を考慮することで、そのメカニズムの明確な説明が可能となることを明らかにした。一方、部分排水条件等、より一般的な条件下での粒子-流体系の相互作用を解析するためのシミュレーション手法の開発を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 岩田直康 ほか: "液状化による側方流動時の剛性回復特性とその評価"第37回地盤工学研究発表会概要集. 1999-2000 (2002)

  • [文献書誌] 坪川洋友 ほか: "LATによる粒状体内部構造評価とその精度"土木学会第57回年次学術講演会講演概要集. III. 1369-1370 (2002)

  • [文献書誌] 松本優明 ほか: "液状化に伴う側方流動の個別要素法シミュレーション"土木学会第57回年次学術講演会講演概要集. III. 947-948 (2002)

  • [文献書誌] 岩田直泰 ほか: "液状流動化地盤の間隙水圧消散特性及び側方変形特性評価"土木学会第57回年次学術講演会講演概要集. III. 1163-1164 (2002)

  • [文献書誌] 松本優明 ほか: "液状化に伴う流動におけるミクロ構造の個別要素法解析"第38回地盤工学研究発表会概要集. (未定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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