研究課題/領域番号 |
13650544
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
兵動 正幸 山口大学, 工学部, 教授 (40130091)
|
研究分担者 |
吉本 憲正 山口大学, 工学部, 助手 (00325242)
中田 幸男 山口大学, 工学部, 助教授 (90274183)
村田 秀一 山口大学, 工学部, 教授 (80044618)
|
キーワード | オンライン地震応答実験 / 成層地盤 / 砂層 / 液状化 / 中間粘土層 / 圧密度 / 応答特性 / 変形 |
研究概要 |
地震時の地盤の応答特性を解析的に検討する場合、砂質土であれば液状化を考慮した有効応力モデルが導入され精密な解析が行われているが、粘性土を対象とした場合には全応力による弾性解析によることが一般的である。しかしながら、粘性土の非線形特性は地盤の応答特性に大きく影響するものであり、これを適切に考慮することが地盤の応答特性を精度良く評価するためには極めて重要である。そのための有力な手法として、コンピュータによる応答計算と変位制御の室内要素試験をオンラインで結合して、地震時の地盤挙動を評価するオンライン地震応答実験がある。 本研究では、粘土層を含む成層地盤の地震時応答特性の評価を行うことを目的として、地盤の層序や層厚、さらには粘性土の圧密度や物性を変化させて、オンライン地震応答実験を実施し、それらが地震動の増幅と上部砂層の液状化に与える影響について検討を行った。 本研究では、地盤モデルの一層の層厚を3m、層数を6層とし、GL-0m〜3mとGL-12m〜GL18mの非線形特性には修正R-Oモデルを用い、特に非線形の強いGL-3m〜GL-12mのそれには要素実験を採用した。 本研究における主な結論は以下の通りである。 1)最大加速度の分布形状に与える粘土層の影響はそれが深部に位置するほど大きい。 2)粘土層は地表面加速度を増幅させ、さらにそれが浅層に位置するほど地表面加速度の増幅傾向が顕著となる。 せん断ひずみは粘土層で最大となり、砂層のそれは相対的に小さくなるため液状化は生じない、こと等が明らかとなった。
|