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2001 年度 実績報告書

自由落下水膜の自励振動機構の解明および水膜と空気の相互作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13650561
研究機関筑波大学

研究代表者

京藤 敏達  筑波大学, 機能工学系, 助教授 (80186345)

キーワード自由落下水膜 / 自励振動 / 強制振動 / 不安定性 / 水膜破れ / 安定性理論
研究概要

水膜の自励振動に関する物理的要因を調べるため、水膜上の波動を高速ビデオにより可視化し伝播する波動の波速を画像処理により求めた。また、水膜内の流速をトレーサー(紙片)を追跡することにより同時に計測し、波速および流速の関係を調べた。水膜変位の運動方程式の数値解析から空気中を伝播する圧力により波速が落下方向に変調することが予測されたが、これは実験により確認された。したがって、水膜の自励振動には空気を通した圧力の伝播も関与することが示唆された。
さらに、水膜上に与えた微小擾乱が落下に伴って成長し水膜の破れを引き起こす過程をとらえた。空気の影響は、水膜と空気の相対速度が大きくなった時点で顕著に現れ、水膜上に擾乱があると空気抵抗が増大し水粒子は急激に減速することが判明した。
一方、水膜の運動に対して長波近似を適用し、空気流のせん断不安定性を安定性理論により調べた。その結果、自由落下水膜が誘起する空気の吸い込み流れは極めて安定であり、水膜に破れがなければ空気流は不安定とならないことが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 京藤 敏達, 中村 亮, P. J. バルア: "落下水膜の振動特性および不安定メカニズムに関する研究"水工学論文集. 45巻. 469-474 (2001)

  • [文献書誌] H. Kyotoh, R. Nakamura, P. J. Baruah: "Incipient oscillations of a sheet of falling water and the instability mechanisms"Journal of Hydroscience and Hydraulic Engineering. Vol.20, No.1(発表予定). (2002)

  • [文献書誌] 京藤敏達, 加瀬直人, 前田直輝: "自由落下水膜の自励振動およびその発生メカニズム"京都大学数理解析研究所講究録、非線形波動現象の構造と力学. (発表予定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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