1.交通手段の開発動向の特徴は小型化・電動化であり、自転車と原動機付自転車間、原動機付自転車と軽自動車間等境界上の交通手段が増加傾向にある。 2.人間的要因を加味した7つの交通モード評価項目(予想外行動の頻度、よけ易さ、被視認性、自然発生音、威圧感、情報受け取り能力、意思伝達能力)を抽出した。 3.新たに考案した逐次改良型デルファイ法を用いて、上記7つの交通モード特性値の評価を行い、これまで用いられてきた諸元値(寸法、重量、速度等)と合わせて全59交通モードの評価値一覧表を作成した。 4.多様化する交通モードの共存性を包括的かつ理論的に分析するために、設定した諸元値・特性値をクロス分析する共存性分析ツールと、これを共存性探索ブロセスに位置づけた総合的な共存性検討プロセスを開発した。 5.開発した共存性分析ツールと検討プロセスを用いて、共存性の論点を整理した。 6.交通モードの心理的優先順位を、過去の調査結果を活用して把握した上で、開発した共存性分析ツールを用いて共存性の論点に対する対応策を検討し、共存条件として提示した。特に、地区交通の分野で重要な課題となっている従来型原動機付自転車より未満の交通手段の共存性を分析し、今後のあり方を提案した。 7.上記対応策に対する意識調査を実施し、対応策に対する人々の受容性を検討した。この結果、自転車道に高速化した電動四輪車を配置することには賛成、小型低速化した電動原動機付自転車の配置には反対という傾向が見られた。
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